オラクルの最新ベストプラクティスとは

Oracle Modern Best Practice(OMBP)は、10,000件を超えるデリバリー・プロジェクトの成功から得たインサイトと、カスタマーニーズに対する深い理解に基づき、最新のオラクル・アプリケーションとテクノロジーを活用して最適化されたビジネス・プロセスを紹介します。Oracle Modern Best Practiceの主な機能は以下になります。

  1. 動的: カスタマー・ニーズの変化とオラクルのアプリケーションおよびテクノロジーにおける機能の進化を反映するために定期的に更新されます。
  2. 公開: このサイトからダウンロード可能です。
  3. 信頼性: オラクルのエキスパートによってテストおよび検証されています。

一般的なプラクティス以上のものを提供

業界やマーケットを牽引する大手企業は、新たなテクノロジーを活用した新製品やサービスを提供する新規参入企業と常に戦わなくてはいけません。そのため、従来の一般的な手法が本当にベストプラクティスなのかを見直す必要があります。革新的なテクノロジーが利用できる中で、従来のテクノロジーをもとに最適化されたビジネス・プロセスを、どのようにしてベストなものにできるのでしょうか。より多くの新しいテクノロジーが実用化される中で、今日のベストプラクティスは陳腐化する可能性があります。企業の競争力を維持するためには、継続的にイノベーションを行い、ベストプラクティスに新しいテクノロジーを取り入れる必要があるのです。

OMBPのアプローチは、一般的なビジネス・プロセスを基本に、新しいテクノロジーで何ができるかを検討するというものです。このアプローチをもとに、Oracle Modern Best Practiceは以下を実現します。

  • 市場のダイナミクスが変化する中で、組織のニーズとともに進化する
  • エンドツーエンドの組織横断的な形であるため、部門間のサイロを排除し、運用の俊敏性を確保する
  • AIなどの最新テクノロジーの活用による定常業務を自動化を行い、人間の創造性を引き出し、新たな価値とインサイトをもたらす
  • 次世代型デジタル・テクノロジーを活用することで、より優れた、測定可能な成果を実現する

テクノロジー・イネーブラ

Oracle Modern Best Practiceが最新かつ他と一線を画している理由は、その運用プロセスに組み込まれた、強力なテクノロジーにあります。

  • クラウド: クラウド・コンピューティングにより、企業はビジネス・アプリケーションをサービスとして、またはSoftware-as-a-Service (SaaS)として「使った分だけ支払う」モデルで購入できるため、初期導入コストが抑えられます。
  • モバイル: モバイル機能により、いつでもどこでもデータにアクセスでき、業務処理を行い、同僚と繋がることができます。
  • アナリティクス: 組み込みの分析機能により、ビジネスのパフォーマンスの監視とダッシュボード上のリアルタイムのKPIと指標の活用により、より良い意思決定を行うことができます。
  • コラボレーション: あらゆるビジネス・プロセスに対応したメッセージングやドキュメント共有などの機能により、場所に関係なく関係者とのコラボレーションが可能になります。
  • モノのインターネット (IoT): モセンサーやデバイスから提供されるデータをもとにしたリアルタイムの監視、運用上のインサイト、問題の早期発見を通じて、可視性とインサイトを提供します。
  • ビッグデータ: ビッグデータ・サービスでは、さまざまなソースからの大量かつ複雑なデータからのタイムリーなインサイトによって、トレンドやパターン、新しい機会の発見をサポートします。
  • 人工知能/機械学習(AI/ML): AIやMLを活用したスマート・デジタル・アシスタント、レコメンデーション・エンジン、予測分析により、企業は業務の自動化やイノベーションの推進、より良い意思決定をスピーディーに行うことができます。
  • ブロックチェーン: 信頼できる分散型の真のソースとして、ブロックチェーンはコラボレーション・フレームワークを提供します。これにより、ビジネス・ネットワーク内の記録共有を効率化し、処理コストを削減します。
  • 拡張現実および仮想現実(AR/VR): ARとVRは、臨場感あふれる体験と現実世界の環境、そして実用的な情報を直接組み合わせることで、新しいスキルの習得や実践的な作業を必要とする課題解決において、より効率的な方法を提供します。

オラクルの最新ベストプラクティスの説明

Oracle Modern Best Practiceのプロセスは、デジタル・テクノロジーによって実現される新たな機能の活用を目指して設計されたものです。各プロセスには以下が含まれています。

  • タスクの達成に向けたテクノロジーの活用方法を強調した手順と説明
  • プロセスに適用可能なイネーブラのリスト
  • プロセスを実行できるオラクル製品
  • 進捗状況を把握できる一般的なKPI

: 財務における、購買依頼から支払いまでのプロセス。多くの企業において、調達部門が依頼書の確認、承認、管理を行い、、サプライヤーに発注するという調達プロセスがあります。こうしたアプローチは、コスト管理の観点においては有効ですが、購入依頼にさらなるレビューや承認が必要となった場合、遅延が発生するおそれがあります。

Oracle Modern Best Practiceでは、IoTAIML、モバイル、ソーシャル、アナリティクスを活用し、手作業を自動化し、必要な情報を適切な担当者に届けることでプロセスをスピードアップさせることができます。

仕組み: 従業員が、オンライン・ショッピングに似たエクスペリエンスを通じて、承認されたサプライヤーが提供するカタログから商品やサービスを選択することで、購買依頼を発行します。指定された承認者が、任意のデバイスで通知を受け取ってタイムリーに応答します。定期的な購買依頼の場合は、発注書が自動的に作成されてサプライヤーに電子的に送信されます。AI対応のデジタル・アシスタントが、承認と履行のステータスにある購買依頼を迅速に処理します。請求書処理も自動化され、機械学習によってデータ認識と照合が行われます。

購買依頼から支払いまで

1

依頼の発生

任意のデバイスでコンシューマライクなUIを使用して、承認されたカタログから必要な商品とサービスをすばやく見つけます。

2

依頼の承認

しきい値、レポート階層、購買カテゴリなどの事前定義されたビジネス・ルールに基づいて、承認を自動的にルーティングします。任意のデバイスで購買依頼をレビューして承認します。職務分離 (SoD)のルールの徹底と違反の監視を行います。

3

発注書の作成

交渉された価格設定と契約条件に基づいて、承認されたサプライヤーへの注文書の作成を自動化します。

4

発注書の承認(オプション)

事前定義されたビジネス・ルールに従って承認を自動的にルーティングします。

5

発注書の送信

安全な電子チャネルまたはサプライヤーポータルを介して、承認された発注書を自動的に配信します。

6

商品とサービスの受領

受け取った商品を記録するか、買掛金を自動照合するために提供されたサービスの請求書を承認します。

7

請求書の管理

電子チャネルまたはサプライヤー・ポータル経由で、サプライヤーの請求書を受け取ります。機械学習を活用して、スキャン形式または印刷形式を認識します。事前定義されたビジネス・ルールに基づいて請求書承認を自動化します。任意のデバイスで例外と手動承認を処理します。

8

支払いの処理

ビジネス目標に基づいて支払いのタイミングと割引を最適化します。電子支払い、自動支払い実行、またはオフサイクル支払いを処理します。


製品構成: Cloud ERP(Procurement, Risk ManagementFinancials
一般的なKPI: 購入オーダーあたりの処理コスト、調達サイクル時間

すべてのプロセスや手順、ポリシー、ダッシュボード、レポートを再検討し、前述のイネーブラーの活用に向けた改善策に取り組みましょう。

Oracle Modern Best Practiceの活用

Oracle Modern Best Practiceは、クラウド・ジャーニーのあらゆる段階で、以下のような目的で使用することができます。

  • ビジネス・ゴールの達成に向けたテクノロジーの活用に関する関係者への啓発
  • 新機能によって実現できるビジネス・プロセスの具体的な説明
  • 導入計画の策定
  • 実装範囲と作業内容の把握
  • 進捗状況や効果のベンチマーク

オラクルでは、クラウド変革の礎石としてModern Best Practicesを活用し、これらのベストプラクティスを真のクラウド手法に組み込むことで、お客様のクラウド・ジャーニーの成功を支援しています。


オラクルとのパートナーシップ

混乱と継続的な環境変化というのは、もはやニューノーマルとなりました。この不安定な状況への適応と成功に向けて、大手企業は継続的なイノベーション・モデルへとシフトしています。オラクルは、四半期ごとの定期的なアップデートにより、最新の技術革新をビジネス・アプリケーション製品に組み込むと同時に、お客様が必要なタイミングで新機能を採用できるような柔軟性を提供しています。Oracle Modern Best Practiceによって、最新の技術革新を常に活用して、さらなる高みを目指すことができます。