Fusion Analyticsの機能に関する詳細

分析のためのデフォルトの機械学習

Oracle Fusion Analyticsは、特定のビジネス・プロセスですぐに使用できる機械学習(ML)を提供します。さらに、同じFusion Analyticsプラットフォームのサービスを活用して、独自のMLによるユースケースを構築したり、数回のクリックで簡単にセルフサービスのMLや予測分析を適用することができ、ビジネス・ユーザー、アナリスト、データ・サイエンティストをサポートします。

特定のビジネス・プロセスのためのデフォルトの機械学習

Oracle Fusion Analyticsでは、ユーザーが独自のインサイトや結果を発見できるように、特定のビジネス・プロセスですぐに使用できる機械学習のライブラリを拡張し続けています。以下にサンプルをいくつかご紹介します。

回収リスク予測

顧客の支払い遅延や請求書の支払い遅延のリスクを予測します。回収の優先度設定とキャッシュ・フローの改善に役立ちます。

多様性分析

性別や民族ごとの採用、解雇、昇進における悪影響指標の検出とモニタリングを可能にします。

データ・サイエンティスト向け機械学習プラットフォーム

Oracle Fusion Analyticsには、データが存在するデータベース内で機械学習を実行するための、データ・サイエンティスト向けのエンタープライズ・スケールの機械学習プラットフォームも含まれています。Oracle Databaseの機械学習と呼ばれるこのプラットフォームには、30以上のMLアルゴリズムが含まれており、コード不要の自動機械学習を提供します。Oracle Databaseの機械学習は、SQL、R、Pythonなどのデータ・サイエンスで使用される一般的なプログラミング言語に対応した自然なインターフェースを提供します。

最も重要なことは、Fusion Analyticsは、企業内データ・サイエンティストやアナリストが中央リポジトリからこれらのモデルにアクセスし、自身のデータセットで簡単に実行して予測を生成するためのセルフサービス手法を提供することです。

セルフサービスML

基礎となるOracle Analytics Cloudの機能を活用することで、誰でも機械学習と予測分析を適用して、迅速に異常を検出し、結果を予測することができます。

説明可能な機械学習によりインサイトを発見

説明機能により、どのようなデータセットでも数回のクリックだけで迅速に調査を行い、有意義なビジネス上の要因やデータの異常を特定できます。新しい、より詳細な分析を加速させるために、自動的に可視化されます。

図1:説明結果の例

高度な分析

数回のクリックで、事前構築済みの高度な分析を簡単に適用

  • 予測:デフォルトのデータ・モデルを使用して予測を行い、過去と現在のデータに基づいて次の一連の期間に関する可能性を計算します。
  • トレンド線:データの特定の方向性を強調表示します。
  • クラスタ:他のグループと比較して、より一貫性があり、より近接したオブジェクトのグループを探し出します。
  • 外れ値:平均期待値から最も離れた位置にある外れ値や異常値を検出します。
  • テキスト分析(センチメント分析など):調査やアンケートに対する回答の否定的、肯定的、中立的といった論調を把握します。
  • 親和性分析(マーケット・バスケット分析など):一緒に表示されることが多いアイテム・セットを特定することで、データ内の関係を見出します。
  • グラフ分析:人とトランザクションのつながりや2つのハブ間の最短距離など、データの関係を視覚的に表示します。

セルフサービスの予測モデリング機能

Oracle Fusion Analyticsには、さまざまな機械学習アルゴリズムが搭載されており、コーディングを必要とすることなく、ターゲット値の予測やレコードのクラスの識別を行う予測モデルの構築とトレーニングを行うことができます。利用可能なアルゴリズムの例としては、分類と回帰ツリー(CART)、ロジスティック回帰、k-meansなどがあります。予測モデルがトレーニングされた後は、誰でもそのモデルをあらゆるデータセットに適用することができます。

図2: セルフサービスの予測モデリングの例