金融サービス企業、特にリテール銀行、クレジットカード発行会社、個人資産管理会社、保険会社などの消費者向け企業は、マーケティング・キャンペーンやクロスセル、アップセルを成功させ、顧客との関係を通じて効果的にサポートするために、顧客、市場、製品などに関するインテリジェンスを必要としています。例えば、商品の推奨や、満足度に関する問題を解決する際の顧客ニーズの予測と対応など、一部のユースケースではリアルタイムのインテリジェンスが必要です。また、マーケティング、セールス、オペレーション、そして最も重要なカスタマー・エクスペリエンスなどを強化するために、適切なデータを収集し、モデルをトレーニングして、貴重なインサイトを生成する必要もあります。
これらすべてのユースケースにおいて、顧客に関する知識は不可欠です。顧客360度ビューの概念は大きく変わりました。従来は、顧客と組織とのやり取りに関しての基本的な理解のみが求められていましたが、現在では、金融サービス上のやり取りをだけでなく、独自の行動、希望、ニーズを持つ個人として各顧客とらえ、彼らを深く詳細に理解する必要が出てきました。現在の顧客は、保険の請求や当座預金の開設などのやり取りが、テイクアウトの注文と同じくらい簡単で便利、かつ直感的であることを期待しています。また、オンライン、アプリ、対面に関わらず、それらのやり取りが一貫した、まとまりのある、シームレスな体験であることを求めています。
満足度の高い顧客は、既存の銀行で新規口座を開設したり、新商品を購入したりする確率が、通常の顧客よりも2.5倍高いことが分かっています。銀行は、顧客の高まる期待に応えるために投資を続けていますが、古いITインフラストラクチャやデータのサイロ化、そしてそれらが引き起こすデータ品質やデータ系統の問題に阻まれ、他の小売業界に後れを取っています。平均よりも優れたカスタマー・エクスペリエンスを誇る金融機関であっても、通常、顧客の2分の1から3分の2しか、そのエクスペリエンスに満足していないのです。
顧客の期待に応えるために、金融サービス機関は、古いインフラストラクチャのサイロ化したデータによる課題に対処し続けると同時に、機械学習、人工知能、360度の顧客データを活用し、反応型から予測型のエンゲージメントに移行する必要があります。これを達成した組織には、大きなメリットがもたらされる可能性があります。McKinseyの分析によると、カスタマー・エクスペリエンスで上位4分の1にランクインした米国のリテール銀行は、過去3年間で、同業他社と比較して預金の伸び率が著しく高かったことが分かっています。これは、新規顧客の獲得と既存顧客との関係強化に成功していることが要因です。
次のアーキテクチャは、金融サービス機関が利用可能なすべてのデータに高度な分析、機械学習、および人工知能を適用して、関連性が高く、瞬時にパーソナライズされたカスタマー・エクスペリエンスを作成するために必要なインサイトを提供できるよう、Oracle Data Platformがどのように構築されているかを示しています。これにより、ショッピングや口座開設からオンボーディング、関係の拡大、サービス提供や保険金請求処理まで、顧客ライフサイクル全体にわたって、プロアクティブなエンゲージメントを重視し、あらゆるタッチポイントで完璧なサービスを提供できるように支援します。
金融サービス機関が顧客の360度ビューを作成できるようにするために、データをアーキテクチャに取り込む方法は、主に3つあります。
データの永続化と加工は、3つの(オプションとしては4つの)コンポーネントの上に構築されています。
分析、学習、予測機能は、2つのテクノロジーで構築されています。
構造化データ、半構造化データ、非構造化データなど、各顧客のライフサイクル全体で利用可能なすべてのデータを活用し、過去の顧客とのやり取りの完全なレコードに高度なビッグデータ分析、機械学習、AIを適用することにより、金融サービス組織は以下を実現できます。
このユース・ケースでは、金融サービス事業向けOracle Data Platformがリスクの削減と法規制コンプライアンスの向上に役立つ方法をご紹介します。
機械学習によるパフォーマンス向上を支援するデータ・プラットフォームを使用して、金融サービス業務の管理を効率化する方法をご紹介します。
このお客様事例では、金融サービス向けのOracle Data Platformを、リスクの低減、不正行為の検出およびコンプライアンスの向上に利用する方法をご紹介します。
オラクルは、Autonomous Database、Arm Compute、Storageなどの一部のサービスについて時間制限のない無償枠を設けています。また、その他のクラウド・サービスをお試しいただくために300米ドル分の無償クレジットもご用意しています。詳細をご確認のうえ、今すぐ無料アカウントにご登録ください。
チュートリアルとハンズオン・ラボを介して、幅広いOCIサービスを体験してください。開発者、管理者、アナリストのいずれであっても、OCIの仕組みを把握できるよう支援します。多くのラボは、Oracle Cloud Free TierまたはOracle提供の無料ラボ環境で実行されます。
このワークショップのラボでは、仮想クラウド・ネットワーク(VCN)やコンピュートおよびストレージ・サービスを含むOracle Cloud Infrastructure(OCI)コア・サービスの概要を説明します。
OCIのコア・サービス・ラボを今すぐ始めるこのワークショップでは、Oracle Autonomous Databaseの使用を開始する手順について説明します。
Autonomous Databaseのクイック・スタート・ラボを今すぐ始めるこの演習では、スプレッドシートをOracle Database表にアップロードし、この新しい表に基づいてアプリケーションを作成します。
このラボを今すぐ始めるこのラボでは、ロード・バランサを使用して高可用性モードで構成された、Oracle Cloud Infrastructure (OCI)の2つのコンピュート・インスタンスにWebサーバーをデプロイします。
HAアプリケーション・ラボを今すぐ始めるアーキテクトなどのお客様が、エンタープライズ・アプリケーションからHPCまで、マイクロサービスからデータレイクまで、さまざまなワークロードをどのように導入しているかを参照してください。ベストプラクティスを理解し、当社のBuilt &Deployedシリーズで他のお客様のアーキテクトから話を聞くとともに、「Click to deploy」機能を使用して多くのワークロードをデプロイしたり、GitHubリポジトリから自分でデプロイすることができます。
Oracle Cloudの価格は、わかりやすく、世界中で一貫性のある低価格であり、さまざまなお客様事例をサポートしています。コストを見積もるには、コスト見積ツールをチェックし、ニーズに応じて、サービスを設定します。