Oracle Financial Services担当シニア・セールス・ディレクター、Rosa Amin
私のチームは、Connected Global Group が主催する英国のイベントの一環である、経営陣を対象とした意見交換会に参加しました。英国の大手銀行、保険会社、投資組織のCFOや規制コンプライアンスおよびテクノロジー部門の責任者の方々と共に、財務の最新化について話し合いました。特に、財務責任者の役割の変化と拡大、そして成長を促進するデータと洞察の重要性が話題の中心となりました。
当然のことながら、金融の最新化に向けた取り組みの大きな推進要因として、ESG(環境、社会、ガバナンス)問題に関する多くの質問や議論が交わされました。PwC UKが最近行ったCEOの優先事項に関する調査では、70%のCEOが気候変動を懸念しており、53%が環境への影響に関するレポートを改善したいと考えていることが分かりました。そしてこれはイギリスだけの傾向ではありません。Deloitteのデータによると、ヨーロッパ全域のCFOは、組織全体における持続可能性への取り組みの正当化、レポート、追跡に懸念を抱いていることが示唆されています。これらの指標は、株主が投資のより広範な目的をよりよく理解し、従業員が満足できるような企業理念を維持するのに役立ちます。さらに、財務の最新化に対するCFOの見通しについてのIDCとオラクルの最近の調査では、財務部門のリーダーの37%が、今後24か月以内に気候変動がマクロ経済の主要な推進要因となり、財務部門の戦略的役割が再定義されると予想していることが分かりました。
最近イギリスで開催されたイベントの参加者のような、先見性のあるリスクと財務の専門家は、銀行業務の革新と財務の最新化の最前線に立っています。彼らは、チームがデータのクレンジングや分析に費やす時間を減らし、企業の経営陣にビジネス・インサイトを提供することに時間を割くことを望んでいます。「従来のやり方を一変させる」というプレッシャーが増す中、データ処理を自動化・高速化し、得られたインサイトを専門知識を活かして解釈し、ビジネスに推奨事項を提供することが求められています。
多くの企業で、データとレポートの断片化が蔓延している
従来の銀行向けレガシーシステムは、データの包括的なビューを妨げる可能性があります。これに加えて、ネットゼロや気候変動に関する要件が、異種データソースを接続し、多数の標準やガイドラインをナビゲートするという、さらなる課題を提示しています。
ESG はほとんどの企業にとって、まだ新しい概念である
企業は、自社に対するCO2関連の質問に答え、さらにはクライアント、サードパーティ・ベンダー、サプライチェーン・パートナーからの開示も検証する必要があります。しかし、質問に回答する前に、収集・追跡すべきデータと、その報告方法を把握しておく必要があります。
規制当局(少なくとも英国では)は、試行錯誤している
社内における主な課題は、バックオフィス・プロジェクトの予算を確保すること
この点において、CFOおよび財務部門の役割は、銀行業務の将来を再構築する上で極めて重要となります。テクノロジーは、ESGのような非常に影響力のあるイニシアチブを「推進」するために適切なレベルのデータを提供することで、財務機能を大きく支援できます。クラウドベースのツールを使用することで、さらにサポートを強化でき、取締役会がこれらのイニシアチブを支援するよう働きかけることができます。