サービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォーム(EiPaaS)の定義

Alan Zeichick | コンテンツ・ストラテジスト | 2023年10月18日

組織にはさまざまなアプリケーションとデータソースがあり、それらのビジネス・リソースを相互に連携させる必要があります。たとえば、販売プラットフォームは、在庫システム、製品コンフィギュレータ、および請求システムと相互運用する必要があります。また、組織内の異なる事業部門は、個別の大規模なエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)システムを使用しています。これらのシステムは機能が重複しており、ビジネス・プロセスを実行するには同期とオーケストレーションが必要です。

これらの例が示すように、企業は多くの場合、複数のアプリケーションを連携させて、複雑な業務を機能させるために必要なデータを提供し、イベントドリブンのアプリケーションを使用してそれらの業務の自動化と改善を行う必要があります。サービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォーム(EiPaaS)は、企業がこれらの接続を構築するのに役立ちます。また、おそらく最も重要なこととして、EiPaaSを使用することで、ビジネス・リーダーや開発者はプロジェクトをより短期間に遂行でき、運用上のオーバーヘッドを低く抑えながら、それらの接続を迅速に構築できます。

このような迅速で効果的な統合が欠かせない理由は何でしょうか。簡単に言うと、現在の組織は、非常に多くのデータ、アプリケーション、サービス、ユーザーを扱う必要があります。企業は、すべてのデータに煩わされるのではなく、大量のデータ、実行している多様なアプリケーションやサービスを機会として捉えることができます。迅速で効率的な統合、十分なコンピュート能力とストレージ容量、および適切な開発者ツールとデフォルトのインタフェース(迅速な開発のためのノーコード・インタフェースとローコード・インタフェースを含む)により、組織はEiPaaSを使用して、アプリケーション、データ、サービスを接続し、イベントドリブンのアプリケーションと強力な分析を利用できます。

サービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォーム(EiPaaS)とは

サービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォーム(EiPaaS)は、自社開発か商用ライセンスか、オンプレミス・データセンターとクラウドのどちらで実行しているかに関係なく、企業のさまざまなアプリケーション、データ、サービスを結び付けるために使用される一連のクラウドベース・サービスです。また、組織のパートナーやサプライヤーが提供するアプリケーション、データ、サービスを統合することもでき、それらの外部プラットフォームに直接的な互換性がない場合は、必要に応じてリアルタイムでデータを変換することで連携を支援することができます。EiPaaSは、これらの統合の開発、運用、ガバナンスをサポートします。

EiPaaSの定義をより詳細に説明すると、エンタープライズ統合とは、アプリケーション、データ、サービスを接続するために必要な、デフォルトのコネクタ、可視化ツール、実行ツール、ガバナンス・ツール、開発ツールなど、すべてのサービスを指します。サービスとしてのプラットフォーム(PaaS)は、これらがベンダー管理サービスであり、クラウドで実行されていることを意味します。iPaaSは、開発者がアプリケーションの接続および拡張を高速化するために使用するPaaSのサブセットです。一部の人々は、この用語から「エンタープライズ」を削除して、EiPaaSを単にiPaaSと呼んでいます。

EiPaaSは、効率性と生産性を高めるために、給与計算、税務、財務、在庫管理、注文管理と請求、人事、顧客管理などの多様なバックオフィス・システムやフロントオフィス・システムを接続できます。EiPaaSの自動化とオーケストレーションの機能により、複雑なマルチステップの業務を促進できます。重要な機能には、バッチまたはストリームでのデータの移動、APIエンドポイントの作成と管理、必要に応じたデータの変換と準備、複数データソースからのクエリのサポートなどがあります。統合プラットフォームは、人工知能(AI)サービスの導入に取り組んでいる企業が、会話型AIや、視覚認識およびドキュメント認識などの機能を実現するモデルの導入をサポートするのにも役立ちます。

サービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォーム(EiPaaS)の図
EiPaaSは、自動化とコネクタを使用して、組織の内部と外部の両方の多様なアプリケーションとデータソースを結び付けます。

主なポイント

  • エンタープライズ統合は、組織のアプリケーション、データソース、サービス、およびパートナー・ネットワークを結び付けて、業務の効率化を支援します。
  • クラウドベースのエンタープライズ統合プラットフォームは、オンプレミスのデータセンター内の統合プラットフォームよりも柔軟性、スケーラビリティ、可用性が高い可能性があります。
  • デフォルトのアプリケーション・コネクタを使用することで、異なるベンダーやサービス・プロバイダーのアプリケーションも含め、さまざまなアプリケーションを少ないコードで迅速に統合できます。
  • エンタープライズ統合プラットフォームでは、多くの場合、特定のビジネス・ニーズに合せて調整できる標準化されたデフォルトのレシピを使用して、プロセスの自動化を促進できます。

EiPaaSの説明

エンタープライズ統合(EI)は、アプリケーション統合とも呼ばれ、1つの接続システムを使用して異なるソフトウェア・システムを相互に連携させることを意味する包括的な用語です。統合プラットフォームは、デフォルトの統合を含む開発環境を備え、さまざまなアプリケーション間のやりとりをサポートすることで、通信、データの変換と転送、信頼性、スケーラビリティを実現します。さらに、エンタープライズ統合プラットフォームは、多くの異なるソフトウェア・システムを使用する複雑なマルチステップ・トランザクションに関するプログラム可能なオーケストレーションを提供します。このオーケストレーションを使用することで、開発者は、予期しない問題に対処するための堅牢なルール、トランザクション内の成功または失敗した各ステップの詳細なロギング、および変化するビジネス状況に適応する柔軟性を備えた、連携されたエコシステムを構築できます。それらをすべて提供することで、単一のアプリケーションで実行できる以上の複雑なトランザクションを処理できます。

これまで、EIは組織のデータセンターにおける専用ソフトウェアでした。現在のトレンドは、クラウドでデータ統合を実行し(サービスとしての統合プラットフォームの場合はiPaaSと呼ばれ、サービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォームの場合はEiPaaSと呼ばれる)、企業のオンプレミス・アプリケーションやクラウド・アプリケーションにアクセスできるようにすることです。また、許可されたビジネス・ユーザーは、オフィス、自宅、または顧客サイトなど場所を問わず、セキュアなインターネット接続を使用して統合PaaS自体にアクセスできます。

EiPaaSの仕組み

エンタープライズ統合は、非常に簡単な概念です。組織には、多数のアプリケーション、データベース、サービスがあります。その中には、アプリケーション・プログラミング・インタフェース(API)を介して機能を公開するものもありますが、多くは公開していないため、代わりにデフォルトのアダプタや拡張可能な既製の統合レシピが必要です。これらのアプリケーションの中には、クラウドで実行されるものと、オンプレミスのデータセンターに存在するものがあります。それらのアプリケーションは、商用製品であっても、自社開発であってもかまいません。EIプラットフォームは、どのようなアーキテクチャやサポート・インフラストラクチャが使用されていても、API管理を処理したり、アプリケーション間の関連データとメタデータの転送を準備したりするのに役立ちます。EiPaaSは、サービスとしてのクラウドからそのプラットフォームを実行します。

統合の課題に対するこのアプローチの場合、EIプラットフォームは、それらすべてのアプリケーションとデータベースを認識できるように構成されており、それらのアプリケーションのAPIに適切かつセキュアにアクセスできます。その後、EIプラットフォームは、顧客の注文や在庫補充など、いずれかのアプリケーションで発生したアクションに応答して、他のアプリケーションで適切なアクションを実行できます。統合要件を満たすために、EIプラットフォームは、内部ロジックとプログラムされたワークフロー、およびそれらのアプリケーションのAPI、データ形式、メッセージング形式に関する情報を使用して、タスクの実行に必要なすべてのアクションが最小限の遅延で実行されるようにし、コストのかかるエラーを回避します。

クラウドのEIプラットフォームつまりEiPaaSを使用することで、EIプラットフォーム自体がスケーラブルで最新であることが保証され、また、組織のクラウドベース・アプリケーションとオンプレミス・アプリケーションのすべてのAPIにアクセスできることが保証されるメリットがあります。アプリケーションからのAPIコールの急増など、EiPaaSの需要が増加した場合、クラウド・プロバイダーはコンピューティング容量を自動的に追加して、プラットフォームがその要求を遅延なく満たすことができる必要があります。EiPaaSプラットフォームに、適切に構築されたアダプタと統合が含まれていて、それらのアダプタと統合がサポートされており、拡張可能である場合、個々のアプリケーションや他のエンドポイントがアップグレードされても、アダプタと統合は引き続き適切に機能します。データセンターベースのEIプラットフォームと比較して、クラウドベースのEiPaaSは、従業員が簡単にアクセスでき、パートナーやサプライヤーとのセキュアな統合が容易になります。

EiPaaSがビジネスにとって重要な理由

現在の企業では、トランザクション処理やサービスの提供だけでなく、財務と監査、分析、カスタマー・エクスペリエンス、人材管理、セキュリティ監視、コンテンツ管理などのために数多くのアプリケーションを使用しています。何かの作業を行うには、ほとんどの場合、それらのうち複数のアプリケーションから情報を得る必要があります。ビジネス・リーダーと開発者のどちらも、コストを削減しながら、プロジェクトをより迅速に遂行するよう圧力を受けています。そのため、これらのアプリケーションとデータの接続を構築するには、効率的で信頼性の高い方法が必要です。

非常に単純なビジネス・プロセスであっても、さまざまなソースからの運用データが必要ですが、多くのビジネス・プロセスとワークフロー・プロセスがある場合は、「これが発生したら、これを実行してください。そのアクションが成功し、何か問題が発生した場合(顧客の支払いが遅れたり、アイテムのバックオーダーが発生したりした場合など)、代わりにこの別のことを実行してください。」といった、慎重に順序付けされたアクションの複雑なチェーンが必要になることがよくあります。これらのステップのオーケストレーションに必要なデータを提供することで、EiPaaSは、適切なプロセスに従ってコマースを前進させるのに役立ちます。しかし、このようなルールベースのオーケストレーションは、何年も前から行われており、まだ始まりにすぎません。企業は、ルールベースのロジックを超えて、動的でデータドリブンかつイベントドリブンのプロセス・フロー(狭い機能だけでなく、より大きなビジネス・コンテキストを認識するプロセス・フロー)をサポートするプロジェクトに投資しています。これらのプロジェクトを遂行するには、EiPaaSの幅広い機能を使用する必要があります。

このようなオーケストレーションを行わない場合、従業員は各ステップを手動で行う必要があり、適切にアクションを実行しないとエラーが発生したり、通知をすぐに認識または処理しないと遅延が生じたりする可能性があります。現在のような顧客を即時満足させる必要があるeコマースの世界では、遅延は、顧客の不満、効率性の低下、取引成立や問題解決の機会の喪失を招く可能性があります。オーケストレーションのメリットは、小規模な組織でも実現できることであり、実際の推進要因は、ビジネス・プロセスのステップ数と、これらすべてのステップによって影響を受けるアプリケーションの数です。または、別の表現をすると、EiPaaSは、組織全体の人、アプリケーション、データ間の、よりシンプルで魅力的なセルフサービス・インタラクションの基盤となります。

EiPaaSのメリット

クラウドベースのサービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォーム(EiPaaS)には、組織にとって、次のような多くのメリットがあります。

  • 提供開始までの時間の短縮。ローコード・ツールおよびノーコード・ツールと、デフォルトのアダプタ、レシピ、およびテンプレートを併用することで、EiPaaS以外の統合よりも4倍から6倍迅速に統合をオンライン化できます。
  • エンタープライズ・アプリケーションへのハブアンドスポーク・アクセス。アプリケーションがコネクタとAPIを使用してEiPaaSプラットフォームにリンクできる場合は、他のすべての統合エンタープライズと連携できます。
  • ポイントツーポイント統合の急増の回避。EiPaaSを使用しない場合、各アプリケーションは他のすべてのアプリケーションと通信する必要があり、統合するアプリケーションが数十個または数百個ある場合、これを実現しようとすると、設定が非常に困難で、使用が難しく、メンテナンスにコストがかかります。
  • 統合型セキュリティ・モデルEiPaaSプラットフォームは、許可されたユーザーとアプリケーションのリストを保持し、単一の制御ポイントからアクセス・ルールを適用できます。
  • 包括的なロギング。アプリケーション間のすべての通信はEiPaaSによって促進されるため、トランザクション・ログが完全なものになり、その結果、監査証跡が作成されます。
  • ビジネス・プロセス分析。EiPaaSプラットフォームには複雑なトランザクションのオーケストレーションが含まれるため、そのプラットフォームを運用データのソースとして活用し、事業部門のマネージャーおよびエグゼクティブ向けのインサイトを生成するAIおよび機械学習アルゴリズムをトレーニングできます。
  • スケーラブルで信頼性が高い。EiPaaSはクラウドで実行されるため、企業のオンプレミス・データセンターの制約から解放され、必要に応じてプラットフォームをスケールアップしたり、ビジネスの停滞期間にスケールダウンしたりできます。また、EiPaaSをサポートするインフラストラクチャを実行するためにスタッフを採用する必要はありません。
  • 数か月ではなく、わずか数分で変更。小規模な即時リリースを反復できるため、事業部門とIT部門の業務における関係の価値が高まり、今日のビジネスに必要な俊敏性を構築できます。

EiPaaSの特徴

クラウドで動作する、フル機能のベンダー管理エンタープライズ統合プラットフォームであるEiPaaSには、以下の主要な特徴や機能の大部分またはすべてが含まれています。

  • アプリケーション、データ、サービスを発見する機能。EiPaaSツールチェーンを使用すると、発見またはタスクやプロセスの探索が容易になり、組織の資産を見つけることができます。場合によっては、組織に大きな価値を提供する可能性のある隠れたリソースを見つけることができます。
  • さまざまなアプリケーションを利用するサービスの創出。EiPaaSは、組織の重要なアプリケーション(エンタープライズ・リソース・プランニング、経営管理、人事管理、サプライチェーン、カスタマー・エクスペリエンスの各システムなど)と、より特殊なアプリケーション、データソース、さらには自社開発のソフトウェアなどを組み合わせたサービスを作成できる必要があります。必要に応じて、ブラウザ・インタフェースを介したユーザー・セッションのスクリーン・スクレイピングまたはエミュレーションを使用して、EiPaaSをレガシー・アプリケーションと統合することもできます。
  • 多数のデフォルト・コネクタ。コネクタは、API、メッセージング形式、データ形式、およびセキュリティ・プロトコルを知ることで使用できる、組織のアプリケーションへの統合ポイントを提供します。デフォルトのコネクタを使用することで、開発者は、パブリック・クラウド、オンプレミス、ハイブリッド環境のいずれであっても、新しいアプリケーションやデータベースをより迅速に導入できます。また、信頼性の向上にもつながります。コネクタが稼働すると、エンタープライズ・アプリケーションが統合されます。
  • さまざまなデータ型の把握と統合。組織のすべてのデータがきちんと構造化されたデータベースにあるわけではありません。EiPaaSは、データベース、データウェアハウスおよびデータレイク内のデータと連携作できるだけでなく、インテリジェントなドキュメント処理を使用して、スキャンされたドキュメント、メールやメッセージ、添付ファイルなどのソースと連携することもできます。
  • ビジネス・プロセスのためのデフォルトの統合。このような統合により、在庫の更新、トランザクションの実行、顧客への請求、財務情報の更新など、複数のエンタープライズ・アプリケーションに関連する複雑なマルチステップのタスクを実行できます。デフォルトのワークフローをそのまま使用して、重要なビジネス・プロセスをオーケストレーションできます。デフォルトのオプションではうまく機能しない場合、ワークフローを最初から作成するのではなく、デフォルトのオプションを特定のニーズに合わせて修正するほうが通常は容易です。
  • データの一貫性と変更通知。EiPaaSプラットフォームは、アプリケーション、データソース、およびサービスの変更を監視でき、変更について通知を直接受け取ったり、変更をリモートで監視したりできます。変更が検出されると、EiPaaSプラットフォームは、他のアプリケーション、データソース、およびサービスにそれらの変更を自動的に知らせ、すべての変更を同期します。
  • リアルタイム・ダッシュボード。多くの組織は、スタンドアロンの分析ソフトウェアを使用して、ビジネス・プロセスを監視し、ビジネス上の問題につながる可能性のあるパターンを見つけます。その分析ソフトウェアで使用されるデータは、ビジネスの適切なビューを提供するさまざまなアプリケーションからエクスポートする必要があります。一方、組み込みのダッシュボード機能を持っているEiPaaSは、1つのアプリケーションまたはワークフローの中でインサイトを直接提供できます。
  • 強力な開発者ツール。開発者、経営者、およびその他のテクノロジー・ユーザーが統合プロジェクト上でコラボレーションできるローコード・ビジュアル・ツールを使用することで、EiPaaSプラットフォームを会社の特定のニーズにあわせて構成するのが容易になります。EiPaaSツールは、チームが統合をテスト、導入、監視するのにも役立ちます。

エンタープライズ・アーキテクチャにおけるEiPaaSの役割

エンタープライズ・アーキテクチャは、業務の運営に必要なアプリケーション、データ、インフラストラクチャ、統合、ビジネス・サービス、プロセスとワークフロー、コンプライアンス・システム、およびセキュリティ・フレームワークの組織全体のビューを表します。これらのビューは、組織がさらに成長するための革新的な新しい方法を作り出すのに役立ちます。成功するエンタープライズ・アーキテクチャで最も重要なことは、使用しているアプリケーション、それらのアプリケーションで使用するデータ、および業務での連携方法をしっかりと理解し、変化するマーケティング条件や新しいビジネス戦略に対応することです。

オラクルを使用したEiPaaSのメリットの体験

サービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォーム(EiPaaS)は、クラウドを活用して、複雑な統合をオーケストレーションし、API、メッセージング、セキュアなファイル転送を使用してビジネス・プロセスを自動化することにより、アプリケーション、データ、およびパートナー・エコシステムを同期します。

Oracle Integrationは、開発者がアプリケーション、サービス、およびデータソースを迅速に拡張および接続するのに役立つ、クラウドベースのエンタープライズ統合と自動化プラットフォームを提供します。アナリストは、Oracle IntegrationをiPaaSプロバイダーのリーダーとして評価しています。Oracle Cloud Infrastructure(OCI)統合サービスの一部として、Oracle Integrationは、数百ものデフォルトのアプリケーションおよびデータ統合に加え、ローコードの開発者エクスペリエンスを提供し、イベントベースのプロセスの自動化とSaaS拡張を実現します。OCI API管理、イベント・ストリーミング、その他のアプリケーション開発サービスにより、Oracle Integrationは、企業が業務を簡素化しながら、少ないコードでプロジェクトをより迅速に遂行できるよう支援します。

Oracle Integrationは、Amazon Web Services、Google、IBM、Microsoft、SAP、Workdayなどのアプリケーションやサービスを含む、クラウドおよびオンプレミスのオラクル以外のシステムを数多くサポートしています。2023年の時点では、100を超えるOracle Cloudサービス、数千のクラウド・アプリケーション、マルチクラウド・アプリケーション、およびハイブリッド・アプリケーション、数百のオンプレミス・アプリケーションを接続できるよう企業を支援する、デフォルトのコネクタと統合機能が含まれています。

このサービスには、拡張可能でオラクルのサポートが得られるレシピであるビジネス・アクセラレータが含まれており、Oracle Integrationのすべての機能を活用できます。サポートされるアダプタとアクセラレータが事前に組み込まれており、お客様向けの拡張機能がアップグレード中に保護されるため、修正やテストの煩雑さが軽減または排除されます。OCI統合サービスは、業務に適した導入モデルを使用し、必要な場所で包括的なクラウド・エクスペリエンスを提供することで、企業が分散型クラウド戦略を推進するのを支援すると同時に、データの可視性とプロセスの信頼性を向上させ、価値実現までの時間を短縮します。

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EiPaaSに関するFAQ

EiPaaSはエンタープライズ統合とどのように異なりますか。

標準的なエンタープライズ統合システムは、企業のデータセンターで実行されます。これに対して、サービスとしてのエンタープライズ統合プラットフォーム(EiPaaS)はクラウドで実行されます。

エンタープライズ・アプリケーションは統合プラットフォームとどのように通信しますか。

エンタープライズ統合プラットフォームでは、API、コネクタ、およびセキュアなファイル転送を使用して、エンタープライズ・アプリケーション、データベース、その他のデータソースをリンクします。場合によっては、明確に定義されたメッセージと標準化されたデータ形式を使用して、データと指示がAPIを介して送信されます。また、統合プラットフォームは、あるアプリケーションまたはデータベースからデータを抽出し、データを変換して、別のアプリケーションにそのデータをロードします。

エンタープライズ・アプリケーションが、形式や定義の異なるデータを使用している場合はどうなりますか。

業界をリードするエンタープライズ統合プラットフォームは、アプリケーションを互いにリンクしたり、必要に応じてデータの形式を変換したりするコネクタを提供します。これらのコネクタの多くには、セキュアなファイル転送、データ・エンリッチメント、データ検証などを含むデータ変換機能にプログラムで直接アクセスするためのAPIも含まれています。

エンタープライズ統合プラットフォームは複雑なイベントやワークフローを処理できますか。

エンタープライズ統合プラットフォームでは、ビジュアルな開発者ツールを使用して、複雑でイベントドリブンのサービス統合ワークフローをオーケストレーションできます。ワークフローは、イベント、指標、またはその他のビジネス要件に応じて推進できます。