HeatWave MySQLの機能

フル・マネージド・データベース・サービス

フルマネージド・データベース・サービスによって、高可用性管理、パッチ適用、アップグレード、バックアップなどの時間のかかるタスクを自動化して、生産性を向上できます。リソースのインスタント・プロビジョニングでアプリケーション開発を高速化します。

MySQLエンジニアリング・チームによる構築、管理、およびサポート

開発者は、MySQLチームから提供される最先端の機能に即時アクセスできるため、クラウドネイティブな最新のデータベース・アプリケーションを提供できます。MySQLセキュリティ・パッチは、自動的に適用され、セキュリティの脆弱性の暴露を制限します。HeatWave MySQLは、アプリケーションを変更せずに、クラウドにシームレスに移行できるように、オンプレミスのMySQLと100%の互換性があります。

インタラクティブ・コンソール: リソースの管理、クエリの実行、パフォーマンスのモニター

開発者およびDBAは、MySQL DatabaseおよびHeatWaveノードを簡単に作成および管理することができます。コンソール内で、自動プロビジョニングなどのHeatWave Autopilot機能にアクセスして、HeatWaveクラスタの最適な構成を決定できます。HeatWave MySQLにロードされた表を表示および管理したり、クエリを迅速に作成して実行できます。

また、コンソールでは開発者およびDBAがMySQL DatabaseノードおよびHeatWaveクラスタのパフォーマンスをモニターすることもできます。さまざまなハードウェア・リソースの使用状況およびさまざまなクエリ実行指標を監視できます。

HeatWave MySQL向けのOCI Database Management

Oracle Cloud Infrastructure (OCI) Database Managementは、パフォーマンス・ボトルネックの迅速な解決に役立つ診断機能を提供することで、アプリケーションの停止を防止できます。このサービスを使用すると、HeatWave MySQLのパフォーマンスに関する問題の根本原因を事前に検出して特定できます。OCI Opsインサイトとの統合により、管理者がMLベースの分析を使用してパフォーマンスの問題を発見し、消費量を予測し、容量を計画することを支援します。

MySQL Enterprise Edition上で構築

HeatWave MySQLは、MySQL Enterprise Editionで構築された唯一のMySQLクラウド・サービスです。高度な機能により、お客様はライフサイクル全体を通じてデータを保護し、規制要件への準拠を支援する追加のセキュリティ対策を実装できます。

キー生成とデジタル署名による非対称暗号化

サーバー側の非対称暗号化により、開発者およびDBAは公開キーと秘密キーの両方を使用して機密データの保護を強化できます。また、デジタル署名を実装して、文書に署名するユーザーのアイデンティティを確認することもできます。開発者は、現在のアプリケーションを変更せずにデータを暗号化できます。

データを隠す

データ・マスキングおよび非特定化によって、実際のデータ値は隠され、代替値に置き換えられます(選択的マスキング、ランダム・データ置換、ブラーリングおよびその他の機能を使用できます)。HeatWave MySQLのデータ・マスキングおよび非特定化によって、機密データを隠すことで、お客様はデータ違反のリスクを軽減し、開発環境やテスト環境などの非本番システムで使用できます。これらのデータ・マスキング機能は、クエリがMySQL DatabaseノードまたはHeatWaveクラスタで実行される場合に使用できます。

許可されていないデータベース・アクティビティのブロック

HeatWave MySQLデータベース・ファイアウォールは、データベースへの脅威を監視し、承認されたSQL許可リストを自動的に作成し、不正なデータベース・アクティビティをブロックします。SQLインジェクションなど、データベース固有の攻撃に対するリアルタイムの保護を提供します。


高パフォーマンスのインメモリ・クエリ・アクセラレータ

HeatWaveは超並列でインメモリのハイブリッドな列指向のクエリ処理エンジンです。非常に高いパフォーマンスを実現する分散クエリ処理向けの最先端のアルゴリズムを実装しています。

大規模なスケーリングとパフォーマンスを実現する設計

HeatWaveは並列で運用できるノード・クラスタにデータを大規模にパーティショニングします。この結果、ノード間のスケーラビリティが優れています。クラスタ内の各ノードとノード内の各コアは分割されたデータを並列で処理できます。HeatWaveは、数千コアにわたる非常に高いスケーラビリティを実現するために、コンピューティングがネットワーク通信タスクと重複するインテリジェントなクエリ・スケジューラを実装しています。

クラウドに最適化

HeatWaveのクエリ処理はクラウド上のコモディティ・サーバーに最適化されています。パーティションのサイズは、基盤となる形状のキャッシュに合わせて最適化されています。コンピューティングの通信タスクとの重複はネットワーク帯域幅に最適化されています。さまざまな分析処理プリミティブでは、基盤となる仮想マシン(VM)のハードウェア命令を使用します。

高いトランザクション・レートと接続のために最適化

HeatWave Autopilotは、HeatWave MySQLスレッド・プールのパフォーマンスを向上させ、パフォーマンス向上のためにハードウェア・リソースを最適に使用するためのメカニズムを提供します。その結果、HeatWave MySQLによってOLTPワークロードのスループットが向上し、高レベルのトランザクションおよび並行処理におけるスループットの低下を防ぎます。


ETLを使用しないリアルタイム分析

HeatWaveを使用すると、抽出、変革、ロード(ETL)を重複させることなく、MySQLデータベースやオブジェクト・ストレージでデータをリアルタイム・分析することができます。

リアルタイム分析

トランザクションからの更新がHeatWave分析クラスタにリアルタイムで自動的にレプリケーションされるため、分析クエリは最新のデータにアクセスできます。分析クエリを実行する前にデータをインデックス化する必要はありません。また、開発者やDBAは、MySQLデータベースやオブジェクト・ストレージに格納されたJSONドキュメントのリアルタイム分析にHeatWaveを活用することで、ドキュメントに対する分析クエリを桁違いに高速化することができます。

ETLの排除

複雑で時間とコストのかかるETLプロセスや、別の分析データベースやレイクハウスサービスとの統合が不要になります。

MySQLアプリケーションの変更は不要

HeatWaveはネイティブのMySQLソリューションです。現在のMySQLアプリケーションは変更なしで動作します。

既存のビジネス・インテリジェンス(BI)およびデータ可視化ツールの使用

HeatWaveはOracle Analytics Cloud、Tableau、Lookerなど、MySQLデータベースと同じBIおよびデータ可視化ツールをサポートしています。

セキュリティの向上

MySQLデータベースとHeatWaveクラスタ・ノードの間の保存済み、または転送中のデータはデフォルトで常に暗号化されています。データがデータ・ストア間で転送されないため、ETL時にデータが漏えいするリスクはありません。


HeatWave Autopilot 機械学習による自動化を搭載

HeatWave Autopilotは、ワークロードを考慮した機械学習による自動化を提供します。データベースのチューニングに関する専門知識を必要とせずにパフォーマンスとスケーラビリティを向上させ、開発者とDBAの生産性を高め、人的ミスを排除することができます。HeatWave Autopilotは、プロビジョニング、データ・ロード、クエリ実行、障害処理など、高いクエリ・パフォーマンスを大規模に実現する際の最も重要で困難になりがちな側面の多くを自動化します。HeatWave MySQLのお客様はHeatWave Autopilotを追加料金なしで使用できます。

HeatWave Autopilotは、HeatWaveおよびOLTPに多数の機能を提供します。

  • 自動プロビジョニングでは、分析が必要なテーブル・データを適応的にサンプリングして、ワークロードの実行に必要なHeatWaveノードの数を予測できます。つまり、開発者とデータベース管理者は最適なクラスタ・サイズを手動で見積もる必要がなくなったということです。
  • 自動スレッド・プーリングを使用すると、特定のハードウェア構成に対してデータベース・サービスが処理できるトランザクション数が増加するため、OLTPワークロードのスループットが向上し、トランザクションおよび並行処理におけるスループットの低下を高レベルで防ぐことができます。
  • 自動シェイプ予測は、スループットやバッファ・プールのヒット率などのOLTPワークロードを継続的に監視して、適切なコンピュート・シェイプをいつでも推奨します。これにより、お客様は最高のコスト・パフォーマンスを常に得ることができます。
  • 自動エンコードでは、クエリを考慮して、HeatWaveにロードされるカラムの最適な表現を判断できます。この最適な表現では、最高のクエリ・パフォーマンスを実現し、クラスタ・サイズを最小限に抑制して、コストも最小限に抑制できます。
  • クエリ・プランの自動改善では、クエリの実行からさまざまな統計を学習し、今後のクエリの実行プランを改善できます。このため、クエリの実行回数が増加するにつれて、システム・パフォーマンスを向上できます。
  • 適応型クエリ最適化は、クエリ実行開始後にさまざまな統計情報を使用してデータ構造とシステム・リソースを調整し、実行時の実際のデータ分布に基づいて各ノードのクエリ実行を独立して最適化します。これにより、アドホック・クエリのパフォーマンスが最大25%向上します。
  • データの自動配置は、最高のクエリ・パフォーマンスを実現するために、メモリ内でパーティショニングすべき表の列を予測できます。また、新しい列の推奨によって、想定されるクエリ・パフォーマンスの向上も予測します。このため、オペレーターが手動でカラムを選択する際に行う可能性がある最適ではない選択によるノード間のデータ移行を最小限に抑制できます。
  • 自動圧縮は、列ごとに最適な圧縮アルゴリズムを決定し、より高速にデータを圧縮・解凍することで、負荷とクエリパフォーマンスを向上させます。メモリ使用量を削減することで、お客様はコストを最大25%削減することができます。
  • インデックス作成は、OLTPスループットを最適化するために、機械学習を使用して個々のアプリケーションのワークロードに基づいて予測を行い、お客様が表から作成または削除すべき索引を自動的に決定します。これにより、お客様はOLTPワークロードに最適な索引を作成し、ワークロードが変化するにつれてその索引を長期にわたって維持するという、時間のかかる作業を省くことができます。

統合されたHeatWave機能

HeatWave MySQLの使用により、追加コストなしでHeatWaveの統合的な機能を簡単に利用することができます。

HeatWave Lakehouse

HeatWave Lakehouseは、オブジェクト・ストレージ、MySQLデータベース、またはその両方の組み合わせのデータを記録的なスピードでクエリできます。クエリ処理はすべてHeatWaveエンジンで行われるため、MySQL互換のワークロードだけでなく、MySQL以外のワークロードでもHeatWave Lakehouseを活用することができます。

eatWave Lakehouseの詳細を見る

HeatWave AutoML

データベース内機械学習(ML)では、データを別のMLサービスに移動する必要はありません。MySQL内部とオブジェクト・ストアの両方に保存されたデータに対して、トレーニング、推論、説明を簡単かつセキュアに適用できます。この結果、MLへの取り組みを促進し、セキュリティを強化し、コストを削減できます。

HeatWave AutoMLの詳細を見る

HeatWave GenAI

HeatWave GenAIは、データベース内の大規模言語モデル(LLM)、自動化されたデータベース内のベクトルストア、スケールアウト・ベクトルの処理、自然言語でのコンテキストに応じた対話機能など、自動化された統合的でセキュアな生成AIを提供し、AIの専門知識やさらなるコストなしに生成AIを活用できるようにします。

HeatWave GenAIの詳細を見る


リアルタイムの弾力性

リアルタイムの弾力性によって、ダウンタイムおよび読み取り専用時間なしで、HeatWaveクラスタのサイズを任意のノード数だけ増減できます。

ピーク時でも常に高いパフォーマンスを発揮し、ダウンタイムなしで、コストを削減

サイズ変更操作には、数分しかかかりませんが、その間、HeatWaveは、オンラインのままであり、すべての操作に使用できます。データは、サイズ変更されると、オブジェクト・ストレージからダウンロードされ、使用可能なすべてのクラスタ・ノード間で自動的に再調整され、クエリにすぐに使用できるようになります。この結果、ピーク時でも常に高いパフォーマンスを発揮し、ダウンタイムおよび読み取り専用時間なしで、適切な場合、HeatWaveクラスタをダウンサイジングして、コストを削減します。

オブジェクト・ストレージからの効率的なデータのリロードにより、HeatWaveクラスタを一時停止および再開してコストを削減することも可能です。

プロビジョニングされすぎたインスタンスは不要

HeatWaveクラスタは、任意のノード数に増減できます。また、他のクラウド・データベース・プロバイダーが提供する柔軟性のないサイジング・モデルによるプロビジョニングされすぎた高コストのインスタンスに制約されることはありません。HeatWaveでは、使用したリソースに応じた料金のみを支払います。


パブリック・クラウドとお客様のデータ・センターで利用可能

HeatWave MySQLは、OCI、AWSまたはAzureに導入できます。オンプレミスのOLTPアプリケーションからHeatWave MySQLにデータをレプリケーションして、ほぼリアルタイムの分析を取得します。 HeatWave MySQLは、OCI Dedicated Regionを利用して、お客様のデータセンターで利用することも可能です。

HeatWave MySQL on AWSは、AWSのお客様にネイティブなエクスペリエンスを提供します。コンソール、コントロール・プレーンおよびデータ・プレーンはAWSにあります。