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Case02 予算管理の運用と改善

本記事では、予算管理に取り組む経営者や部門リーダー、担当者の方々に向け、現状の予算管理業務を改善し、さらに効率化するための主なポイントを説明します。

Q&A
01

Question
今年から予算管理を担当することになりました。この業務を行ううえで重要なポイントを教えてください。

Answer


予算には、会社の中期経営計画の達成に向けて各年度の売り上げや利益の目標を立てる「計画」、計画の立案に際して事業部内や事業部間で目標や活動内容の整合性を取る「調整」、目標の達成状況に応じて各部門や個人を評価する「業績評価」などの重要な役割・目的があります。予算管理の要は、これらの役割・目的ごとに設定される目標の達成に向けた活動を的確にコントロールしていくことにあります。

一般に予算管理の業務は煩雑であり、担当者は必要なデータの収集や確認、経営層や事業部門へのレポートの提出といった作業をこなすだけで手一杯となりがちです。とは言え、予算管理の狙いは「目標の達成に向けた活動を的確にコントロールすること」であり、経営層や事業部門のサポートにより多くの時間を使いたいものです。初めは基本的な作業を着実にこなすことを心掛けつつ、徐々に自身の役割を次のようにステップアップしていけるよう業務の効率化や高度化を図っていきましょう。

●ステップA:必要なデータを集め、集計してレポート作成するという業務を着実に回す
●ステップB:データ分析をしっかりと行い、経営層や事業部門に課題や改善ポイントを提言する
●ステップC:経営層や事業部門から頼られるビジネスパートナーになる

Q&A
01

予算管理業務の重要なポイント

予算管理担当者の役割は、目標達成に向けて経営層や事業部門が行う意思決定を支援することです。その観点では、各ステークホルダーの目的に最適なデータを集めて集計し、グラフなども用いてわかりやすいレポートを作ることが重要なポイントの1つとなります。

また、毎月の目標を予算どおりに達成していけるとは限りません。ある期間の実績が目標を下回った場合は、当然ながらそれ以降の期間で挽回することが求められます。このとき、通常は実績値に基づいて各月の目標値を再設定しますが、その際には各部門が修正した予算案を集めて集計したり、目標達成の見通しをシミュレートしたりといった作業が発生します。これらの作業を効率良く行える仕組みを整えることも重要なポイントだと言えます。


Q&A
02

Question
予算管理はどのように進めればよいのでしょうか。具体的な運用プロセスを教えてください。

Answer


予算管理の業務には、年間を通じて大きく次の3種類があります。

(1)単年度予算の編成(1年サイクル)
(2)四半期ごとの着地予測(四半期サイクル)
(3)各月の実績分析(月次サイクル)

このうち、(1)は事前に策定される中期経営計画に基づき、第4四半期に編成されるケースが多いでしょう。編成作業は、まず会社全体として目指す予算を経営層が示し(トップダウンアプローチ)、その内容を各事業部門が検討したうえで実際に達成可能な予算を示して調整する(ボトムアップアプローチ)という流れで行われるのが一般的です。

また、(2)は社内外への決算報告のタイミングに合わせて行うのが一般的ですが、予測精度の向上のために、月次などより高い頻度で予測作成を行う企業も増えてきています。

そして、(3)に関しては毎月の売上実績を予算などと比較し、必要に応じて改善策を検討・実施していきます。

Q&A
02

予算管理におけるPDCAサイクル

目標とする予算を毎月、何事もなく順調に達成していけるケースは稀です。通常はさまざまな理由から目標の達成が困難な事態が生じ、その理由(課題)を明らかにして改善策を実施するというサイクルを繰り返していくことになります。

予算管理の業務で中心となるのは、各月の実績分析と、それに基づく課題の改善活動です。1年間を通じた予算管理のプロセスを「計画(Plan)」、「実行(Do)」、「評価(Check)」、「改善(Action)」の各フェーズから成る「PDCAサイクル」だとすれば、予算管理の各業務はそれぞれ次に相当します。

●計画(Plan)=単年度の予算編成
●実行(Do)=予算に基づく事業活動
●評価(Check)=各月の実績分析
●改善(Action)=課題の改善活動

このうち、「評価(Check)」では各月の実績を予算および前期などと比較して「計画の達成状況(予算との比較)」や「傾向(前期との比較)」を把握し、予算を計画どおりに達成できていない場合は原因(課題)を明らかにして対策を立て、「改善(Action)」として翌月以降の活動に組み入れます。そして、次月の「評価(Check)」では、その改善活動を行った結果としての実績を評価。狙った効果が出ていない場合には、さらに対策を検討・実施するというサイクルを繰り返します。


Q&A
03

Question
予算管理の業務が煩雑なため、ミスを起こさないか心配です。この業務を効率的に行うには、どこに気をつければよいでしょうか?

Answer


予算管理の業務で起きるミスの多くは数値の誤りです。誤りが生じる原因としては「事業部門から提出された数値が間違っていた」、「予算管理の担当者が入力や転記でミスした」などが挙げられますが、特に厳しいスケジュールで行う単年度の予算編成時には誤りが生じがちであり、それに気付かぬまま予算が承認されてしまった場合、謝った目標が設定されることになります。事業部門から収集したデータを加工・集計して予算案を作成した場合は、必ず担当者の最終確認を取ることが重要です。

また、数値を転記・入力して予算案を作る際には機械的に作業するのではなく、予算の内容に気を配って作業することで、例えば「前年度よりも売り上げが増えているのに変動費が増えていない(変動費の入力ミス)」、「昨年度よりも部員数が減るのに、部員数に応じた経費配賦額が減っていない(配賦額の入力ミス)」といったミスを見つけられる場合があります。

Q&A
03

Excelによる予算管理で気をつけるべきこと

今日、多くの企業がExcelで予算管理を行っていますが、Excelファイルの扱いに関しては注意が必要です。

例えば、予算編成時や月次の予実分析の際には、各事業部門からExcelファイルを集めて集計する作業が発生します。このとき、部門ごとに異なる形式の予算管理表を使っている場合などには数値の転記作業が大量に発生し、ここで転記ミスが生じるケースが少なくありません。また、ファイルの更新ルールなどを明確に決めていない場合、新しいファイルが似たような名前で無秩序に作られ、どれが正しいファイルか、あるいは最新のファイルかがわからなくなってしまったといった事態も起こりがちです。特定の担当者に集計やレポート作成を任せきりにしたことによって属人化が生じ、急に担当者が変わったら業務がうまく回らなくなってしまったといった話もよく聞かれます。

このようなミスやトラブルを防ぐために、Excelで予算管理を行う場合はファイルの運用ルールを定め、効率的かつミスが生じないように作業できる環境を整えることが不可欠です。また、予算管理システムの中には、事業部門などの担当者が、使い慣れたExcelを用いてデータの入力ができるものもあります。予算管理に多くの部門や担当者がかかわる組織では、こうしたシステムの活用を検討してもよいでしょう。


Q&A
04

Question
当社には、予算管理を効率的に行うための仕組みが整っていません。この仕組みを作る際のポイントや注意点を教えてください。

Answer


企業経営の高度化は、予算管理の高度化と不可分です。例えば、多くの経営者や事業担当者は次のような思いを抱いていることでしょう。

●現在は海外拠点の経営状況を拠点ごとにしか見られないが、いずれは拠点をまたいで事業ごとに見られるようにしたい…
●Excelによる手作業のデータ集計には多くの時間がかかるため、現在は各事業の実績を半月後にならないと確認できないが、いずれはリアルタイムに確認して必要な意思決定をスピーディに行えるようにしたい…

予算管理の担当者は、日々の業務の中でこうした経営者や事業部門のニーズを収集し、自社の予算管理業務をどう高度化していけるかを考えておきたいものです。とは言え、多くの企業が人手不足に悩む今日、そこまで手が回らないという現場が大半でしょう。その場合、まず余力を生むための予算管理業務の効率化を図ることから始めましょう。

Q&A
04

予算管理の効率化に必要なことは?

予算管理業務を効率化する鍵は「定型化」と「IT化のレベルアップ」です。まず現状、不定型に行っている業務の定型化を検討するとともに、その中でIT化を推進できる部分は積極的にIT化することによって効率化を推進します。

例えば、ファイルの収集や集計、レポート作成などの業務では煩雑なファイル操作が多く発生し、ミスが起こりがちです。これらの作業を効率化するには、例えばネットワーク共有サーバ上に「年度別→四半期別→部門別(または事業別、目的別)」といった階層構造でフォルダを作り、その中に各部門が作成するファイルを置いてもらうよう運用を徹底します。そのうえでExcelのリンク機能を活用して各ファイルから自動的にデータを取得することで、ファイル収集や集計の作業をある程度まで定型化・効率化できます。

ただし、全ての業務をExcelだけで行えば、ミスを防ぐためのファイル管理に常に神経を使うことになりますし、「さまざまな視点から分析したレポートを経営層や事業部門がいつでも見られるようにしたい」といった要求に簡単に応えるのは難しいでしょう。そこで予算管理システムの導入によるIT化のレベルアップを検討するわけですが、その際には現行業務の効率化だけでなく、次のようなシステム導入後の運用・メンテナンスの効率まで考慮することが重要です。

【予算管理システムの運用・メンテナンスに関する検討事項】

担当部門 検討事項
業務部門 レポートや入力画面の修正・追加やマスターのメンテナンスなど
IT部門 インフラ管理(サーバ、ストレージ、OSなど)、データのバックアップ、パッチの適用、バージョンアップなど

せっかく予算管理システムを導入しても、上記のような運用・メンテナンスの煩雑さから当初の狙いどおりにシステムを活用できていない、あるいは作業やコスト負担の問題からシステムを適宜アップデートできないといった問題に直面するケースもあるようです。

もっとも、今日なら、これらの問題はクラウドサービスを採用することによって回避できます。クラウドならばクラウドベンダーにシステムのアップデートを任せられますし、レポートや入力画面などの修正も業務部門が簡単に行えるよう配慮されているからです。最小の運用・メンテナンス負担で業務部門主導によって予算管理システムを導入したいという場合は、まず初めにクラウドサービスを検討するのが最適でしょう。

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