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2023年におけるCFOの最重要課題

Lynne Sampson | ERPコンテンツ・ストラテジスト | 2023年4月13日

マクロ経済の逆風が強まっています。大半のエコノミストは、今後1年以内に景気後退が起こると予測しています。2020年以降、米国のインフレ率は2倍以上に上昇し、世界中の中央銀行が利上げを迫られています。さらに、ウクライナでの戦争、中国からイランに至る国々の政情不安、なかなか終息しないパンデミックにより長引く健康上の脅威など、地政学的な不確定要素もあります。需要と供給の変動が在庫水準、港湾アクセス、倉庫コストに影響するため、こうしたトレンドはいずれもサプライチェーンを混乱させ続けています。

これらすべてを考慮すれば、CFOが今後数年に向けて気を引き締めているのは当然のことです。企業が嵐を乗り切れるかどうかは、財務リーダーとそのチームにかかっています。

進化するCFOの役割

最高財務責任者(CFO)の役割は進化を続けており、財務管理の比重を減らし、事業戦略の比重を高めています。従来、CFOは貸借対照表、損益計算書、会計、決算、規制コンプライアンスに対して責任を担ってきました。しかし近年、特に大手企業では、こうした責任の多くがコントローラーや最高会計責任者(CAO)に移りつつあります。CFOは現在、計画と予測により深く関与し、企業の従業員、販売計画、在庫、サプライチェーン、その他の事業部門について、他の役員たちが最善の決定を下す支援をしています。

財務、人材、営業、サプライチェーンの各チームにまたがるビジネス・プランの推進を求める役員はますます増加しています。「コネクテッド・プランニング」と呼ばれるこのアプローチでは、企業全体のデータのより深いインサイトが得られるため、ビジネス・リーダーは事業計画の一部分だけでなく、全体を的確に把握できるようになります。コネクテッド・プランニングは、意思決定を改善し、企業に適した戦略を特定する上で役立ちます。現在、より多くのCFOが最高執行責任者や営業リーダーなどの役員たちと連携して、事業部門を越えて計画を結びつけ、エグゼクティブたちに全社規模のより的確な情報を提供するようになっています。

2023年にCFOが直面する課題トップ10

インフレ、地政学的不安、景気後退の可能性など、2023年の経済的課題を踏まえ、CFOは今年の課題トップ10として次の点を挙げています。

1. 適切なコスト削減

Grant ThorntonのCFO調査によると、回答者の58%が今後6ヶ月間の最大の関心事としてコストの最適化を挙げています。CFOがコスト削減のために注目している分野は、人員、出張、コンサルティング料、製品ラインの合理化、テクノロジー投資などです。CFOがコスト削減を支援するために検討している潜在的なソリューションには、収益性およびコスト管理ソフトウェア、データ照合や勘定照合などのタスクを自動化するためのAIおよび機械学習、そして予測に生じ得る偏りを特定するための予測分析などがあります。

2. 適切な人材の獲得と維持

労働力はビジネス界で最も不足している資源の1つであり、何百万件もの仕事の求人が埋まっていないのが現状です。AICPA-CIMAの調査によると、財務とITの人手不足は10年近く前からCFOを悩ませてきましたが、今日の労働力不足は業務、製造、物流、営業、そして業界を超えた初級職にまで及んでいます。財務および人事のリーダーは、企業が大規模な事業を継続できるようにするために、人員計画を検討しています。

3. 成長を促進するための適切な投資の特定

2023年のCFOは、利益と収益の成長を促進するプロジェクト、製品、イノベーションへの投資を継続しながら、コスト削減を行うという困難な課題に直面しています。借入コストの高騰によりM&A活動は鈍化が見込まれる一方で、新たな地域や製品ラインへの進出など、その他の投資については、リスクと潜在的な利益のバランスに関する徹底的な評価が必要となります。経営管理ソリューション(EPM)ソフトウェアを使用した入念なシナリオ・モデリングは、このような評価に役立ちます。

4. 資金および流動性計画

景気後退時には、現金が最優先されます。収益減少の可能性を補うためには、十分な手元資金を確保しておくことが極めて重要です。また、金利の高さから、成長投資のための借り入れが法外に高くつきかねません。従来、キャッシュフローは月次で計算されますが、人工知能を利用した新しいテクノロジーは、CFOが任意の時点でキャッシュ・ポジションのスナップショットを取得するために役立ちます。継続的なキャッシュ予測というこのビジョンは、負債と資本のバランスを取る上で、大変革をもたらす可能性を秘めています。

5. より頻繁で正確な予測

財務プランニングと分析(FP&A)は財務チームの基本的な機能の1つですが、2020年のパンデミックのショック以降、多くの企業が財務プランニングのサイクルの頻度を増やしています。特にシナリオ・モデリングは、CFOが次の異常事態に備えた偶発計画を策定しようとする中で、新たな緊急性を帯びています。手作業のプロセスやスプレッドシートは計画サイクルの速度を低下させるため、財務リーダーはスピードと精度の両面で予測を改善するため、AI、機械学習、予測分析を備えた財務計画アプリケーションに注目しています。

6. 収益性

スイスで開催された2023年ダボス会議の出席者は、現在の経済情勢における高収益事業の重要性を強調しました。収益性およびコスト管理ソフトウェアは、財務チームが営業やマーケティングと協力して、個々の製品やサービスをそれぞれのSKUに至るまで分析し、製品オーナーが適切な製品やサービスを提供し、適切な価格を設定できるように支援します。

7. テクノロジー投資を最大限に活用

この2年間で、レガシーなオンプレミス・システムでは、パンデミックによる労働力やサプライチェーンの混乱に対応できないことを認識し、多くの企業がテクノロジー投資を拡大しました。これだけの資金を費やした今、CFO は、デジタル・トランスフォーメーションへの取り組みからできるだけ多くの利益を引き出そうとしています。2023年にはテクノロジー予算が削減される可能性が高いため、多くの企業はこうした最近の投資から利益を上げ、総所有コストを削減し、最小限の新規支出で新製品や新サービスを導入することを期待するでしょう。

8. サプライチェーンの混乱

ロックダウンは解除されたかもしれませんが、地政学的な不確実性と労働力不足の中、サプライチェーンの混乱は続いています。CFOは引き続き、最高執行責任者(COO)と緊密に連携し、統合されたビジネス・プランニング・ソフトウェアやシステムを活用してサプライチェーンの混乱に対する計画を策定し、その影響を緩和します。

9. ESGの計画、報告、コンプライアンス

EUの規制機関は、環境、社会、およびガバナンス(ESG)問題をめぐる新たなコンプライアンス要件を導入しました。SECは米国の上場企業にも同様の規則を設けることを検討しており、これらの規則はまだ法廷で争われる可能性がありますが、企業はすでにコンプライアンスの準備を進めています。ESGのプランニングおよびレポーティング・ソリューションは、財務、営業、業務、人事、サプライチェーン・システムなど、企業全体から正確なデータを収集し、規制当局の要求を満たす説明的なレポートを作成する能力を備えていなければなりません。

10. 資本コスト

金利が上昇する中、CFOは企業の負債を注視しています。既存のローンの支払いは増大し、新規の借り入れは厳しく制限されるでしょう。成長を促進するための新たな投資は、既存の手元資金により大きく依存することになります。そのためには、企業が借り入れ過多にならないよう(企業倒産の最も多い原因)、慎重な財務計画が必要になります。

2023年にCFOが直面する課題トップ10
2023年におけるCFOの最重要課題は、適切な人材の獲得、適切なコスト削減、収益性のモニタリング、予測の改善などです。

ERPによるテクノロジーギャップの解消

最新のソフトウェア・ソリューションは、2023年にCFOが見込む最も困難な課題のほとんどに対応し、バックオフィス全体をカバーするように設計されています。財務管理機能を備えた最新のERPシステムは、CFOがテクノロジのギャップを埋めるために大きな役割を果たします。また、一貫性のある堅牢なデータをリアルタイムのスピードおよび強力な分析ツールと組み合せると、CFOとそのチームによる戦略的意思決定に、適切なタイミングで適切な情報を提供するために役立ちます。

会計および財務や業務計画からサプライチェーンや調達に至るまで、この包括的な視点は、CFOが他の役員たちと緊密に連携し、コスト削減に最適な部分を特定しつつ、投資と成長を促進するために十分な手元資金を確保する上で役立ちます。オラクルのCloud ERPソフトウェアは、より頻繁な計画と予測サイクルもサポートしているため、マクロの状況が変化しても、企業は戦略を適応させ、変更を迅速に実行することができます。

CFOの課題に関するFAQ

CFOの懸念事項とは

CFOは、2023年のマクロ経済動向がビジネスに与える影響を懸念しています。こうした動向には、インフレ、金利上昇、地政学的不安、サプライチェーン不足、景気後退の可能性などが含まれます。

財務担当者の課題とは

CFOは計画と戦略に深く関与し、企業の従業員、販売計画、在庫、サプライチェーン、その他の事業部門について、他の役員たちが最善の意思決定を下す支援をします。

現在、財務担当者が直面している課題とは

現在の財務担当者が直面している最重要課題は、コスト削減、人材の獲得と維持、そしてこれら2つの必須課題のバランスを取りながら将来の成長を確保することです。

CFOの関心事とは

CFOは企業の財務パフォーマンスに気を配り、インフレや労働者不足といったマクロ経済動向のリスクを軽減するための対策を講じなければなりません。これらのステップには、コスト削減、レイオフ、頻繁な予測、投資または事業拡大が含まれます。

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