Javaプラットフォームには、システム管理者がクライアント・システム上で更新を管理する、または特定のアプリケーションとの互換性を維持する際に使用する各種のオプションが用意されています。
本ブログ記事は、リッチ・インターネット・アプリケーション(RIA)(アプレットおよびWeb Start)を使用するクライアントを抱えるシステム管理者のためのガイドです。サーバー・サイド・アプリケーションや、ローカルにインストールしてJREを使用するアプリケーションのシステム管理者に該当する内容はほとんどありません。
RIAの互換性を管理する際のおもな戦略は、以下のとおりです。
- 既知のRIAを特定する。
- patch-in-placeモードまたは静的インストール・モードで、Javaの各バージョンをインストールする。
- 最新バージョンのJavaをデプロイする。
- 特定バージョンのJavaを使用するように特定のRIAを委譲する。
簡単な例:ある企業では、請負業者のタイムシートを管理するバックオフィス・アプリケーションが運用されています。このアプリケーションにはJava 6が必要であることがわかっています。システム管理者は、最新のJava 7をインストールする必要があります。インストール後に、システム管理者は必要なバージョンであるJava 6を静的にインストールします。次にシステム管理者は、特定のRIAでJava 6が必要であることを示すデプロイメント・ルール・セットを作成します。
既知のRIAの特定
RIAをホワイトリスト化して特定のRIAを特定バージョンのJavaに委譲する際の最初の手順は、アプリケーションがある場所を指定することです。これには、おもに2つの方法があります。
- https://、http://、またはその他のプロトコルのURLで示される場所。ここにRIAがホストされ、ユーザーがアクセスします。後でワイルド・カード指定できます。社内などで対象を管理する、またはホストするには、これがもっとも簡単な方法です。
- コード署名ハッシュ、すなわち公開署名された証明書に基づいてベンダーを特定する識別子。特定ベンダーによる多数のRIAを使用する場合には、この方が簡単です。
RIAを特定する方法は、組織によって異なります。重要なのは、想定していなかったRIAをレポートするなど、ユーザーが調整のために連絡する方法を確保しておくことです。
patch-in-placeモードまたは静的インストール・モードで該当するバージョンのJavaのインストール
JREのインストール・メカニズムには、patch-in-placeインストールと静的インストールの2種類があります。patch-in-placeはフットプリントが小さいため、メカニズムのデフォルトになっています。また、意図的に古いバージョンを残さないという理由もあります。静的インストールは意図的に古いバージョンを残すため、特定のRIAを実行する場合に使用できます。