Oracle ACEってどんな人?世界基準のトップエンジニアにインタビュー
《第7回:青木武士氏》新たな技術領域に常に"攻撃"の姿勢で挑む。

日本にわずか15人しか存在しない「Oracle ACE」へのインタビューシリーズ。その第7弾としてご登場いただくのは、現在、フリーランスのエンジニアとして活躍する青木武士氏だ。自他ともに認め る"オラクルおたく"の青木氏は現在、Oracle Databaseだけでなく、その周辺にあるインフラ周りの技術の習得にも積極的に取り組んでいる。氏がポリシーとして掲げる「エンジニアとしての"攻 撃"の姿勢」とは、どのようなものなのか?(編集部)

111115-01_01.jpegOracle ACE
青木武士氏
OTNフォーラムID:souju_taoki

専門学校を卒業後、メインフレーム用データベースの品質保証業務に従事。その後、Oracle DatabaseのDBA、サポート、構築に携わる。ORACLE MASTER Platinum Oracle9i/10gを取得後、ORACLE MASTER Platinum取得者コミュニティ(Club Platinum)で「Platinum of the Year 2008」を受賞。現在はフリーのエンジニアとして、Oracle Databaseに加えてOracle Solaris、Oracle WebLogic Severなどインフラの設計と構築を担当している。



■オラクルおたく"と呼ばれて...

私は、学生時代は情報処理技術者試験の勉強や、C言語とCOBOLによるプログラミングの勉強をしていました。新卒で入社した会社で担当したの は、メインフレーム上で稼働するDBMSの品質保証です。システムの導入前に行う最終テストや、導入後に発生した不具合に対応するためのパッチのテストな どを行っていました。

当時(2003年)私は、メインフレームは将来的には市場が縮小し、この分野の仕事に携わっていても自分自身のキャリアアップには結び付かない だろうと考えていました。そこで、将来性のあるOracle Databaseに関する業務を担当する部署への異動を希望したのですが、その希望は受け入れてもらえませんでした。ただし、いずれはOracle Databaseの仕事に携わるチャンスがやってくると思っていたので、旧Oracle MASTER Platinum(現在のGold)を受験するために独学で勉強を進め、この資格を取得しました。ここから始まったOracle Databaseとの付き合いはすでに7年ほどとなり、現在では"オラクルおたく"と呼ばれるほど、オラクル製品に親しんでいます。

Oracle Databaseの機能の中で、私が特に関心を持っているのは、回復系機能(バックアップ/リカバリ)です。この分野には、メインフレームのデータベース の品質保証業務を行っていたときから現在に至るまで、一貫して注力しています。障害が発生した際、非常に重要な役割を果たす機能なので、特に精通していた いと考えているからです。こうしたことから、現在でも、Oracle Databaseの機能の中で最も思い入れがあるのは「Recovery Manager」ですね。他社の製品と比較しても機能が非常に充実している点が気に入っています。

私が"オラクルおたく"と呼ばれている理由ですか? Oracle Databaseの中心的な機能はもちろん、回復系などの周辺機能にまで習熟しているからでしょうか...。あるいはTwitterでオラクルのネタを盛 り込んだ駄洒落をつぶやくのが好きだからかもしれません(笑)

■"攻撃の姿勢"で技術スキルを習得

最初の会社で異動が認められなかったことが直接の理由というわけではないのですが、2004年にOracle Databaseを利用したシステム開発事業やサポート事業を展開している会社に転職しました。これにより、念願だったOracle Databaseの業務に就くことができました。この会社では、情報通信系の企業を対象に、Oracle Databaseのアカウント・サポートを2年ほど担当し、その後はOracle Databaseのサポート業務に3年ほど携わりました。

アカウント・サポートを担当していた当時、派遣先で利用されていたのはSolaris版のOracle Databaseでした。それまでUNIX系のOSを扱ったことはなかったのですが、実際に手を動かしながら勉強し、Solarisの資格も取得しまし た。こうして新たな技術の習得に継続的に取り組んでいる理由は、エンジニアとして常に"攻撃"の姿勢で挑んでいきたいからです。

ただし、このころから、エンジニアとしてより幅広く活躍するためには、Oracle Database以外のことも広く勉強する必要があると感じ始めました。そのきっかけとなったのは、客先でOracle Databaseのバージョンアップを行う際、「できるだけ旧バージョンのときと動作を変えないでほしい」という要望を受けるケースが多くなったことで す。バージョンアップで得られるメリットの1つは「システムの性能向上」ですが、ハードディスクやプロセッサ、メモリのコストが安価になった今日、性能向 上については、とりあえずそれらの増設/更新で解決すればよいとするお客様もいらっしゃいます。もちろん、私としてはバージョンアップによる新機能のメ リットを享受していただきたいのですが、お客様側のシステムの事情によっては今すぐ新機能に移行するのが難しいケースもあるのが実情なのです。

こうした経験も踏まえ、ここ2年ほどは各種OSやWebサーバ、アプリケーション・サーバなど、インフラ寄りの勉強をするようになりました。も ちろん、Oracle Databaseの勉強も続けていますが、それ以外のスキルも持っていないと、今後はお客様の要望に広く応えていけないと感じたのです。当時、そうしたイ ンフラ寄りの技術が得意なフリーのエンジニアと知り合い、「一緒にやってみよう」と声をかけていただいたことから、フリーランスに転身することにしまし た。このときにも、自分の考えのベースにあったのは、エンジニアとして、常に"攻撃"の姿勢で挑んでいこうということです。現在は、彼らとチームを組み、 通信会社が運用するシステムの構築に携わっています。この中で、Oracle Databaseは別の方が担当し、私はOSやミドルウェアなどの導入や構築、運用設計を行っています。

■資格取得は"やる気"の証明。今後もOracle ACEとして後進のスキルアップを支援

私がOracle ACEに認定していただいたのは、資格取得を目指す方を支援する活動が評価されたからだと思います。Oracle MASTER Platinumの実技試験に臨むにあたり、実際に自分が手を動かして経験したことを記録として残し、勉強会やブログなどで広く紹介したことが評価された のではないでしょうか。

資格を取ることは、未経験者の人にとっては「"やる気"の証明」だと思っています。新卒時の自分と同様に何の経験も持っていなくても、"やる 気"のある人には憶せずこの世界に飛び込んできていただけるよう、今後も積極的に情報発信を行っていきたいですね。また、データベースを極めるというのも 1つの選択肢ですが、私の場合は一度そこから離れ、インフラ寄りの勉強をしてきました。それを通して得た知見やノウハウについても、勉強会やブログで情報 発信していきます。こうした活動を絶えず行うことが、Oracle ACEとしての私が果たすべき役割だと思っています。

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資格取得は、未経験者の人にとっては "やる気"の証明。今後も情報発信を通じて後進のスキルアップを支援する