Oracle TimesTen In-Memory Databaseはメモリに最適化したフル機能のリレーショナル・データベースであり、幅広い業種のミッション・クリティカルなアプリケーションがマイクロ秒単位のレスポンス時間と極めて高いスループットで実行できるようになります。
Oracle TimesTen In-Memory Database(以降Oracle TimesTen)は、実行時のデータ保存場所に関する前提を変えることで、アプリケーションのリアルタイム実行(短い応答時間と高いスループット)を実現します。データをメモリ内で管理し、データ構造とアクセス・アルゴリズムを適宜最適化して、データベース操作の実行効率が最大限に引き上げられ、応答性とスループットが劇的に向上します。既存のインメモリ・テクノロジーを基盤とするシェアード・ナッシング・アーキテクチャのTimesTen Scaleoutが導入されたことで、Oracle TimesTenでは数十のホストにデータベースを透過的に拡張して数百テラバイトのサイズにし、1秒間に何億件ものトランザクションを処理できるようになったため、データベース・シャーディングやワークロードのパーティションを手動で行う必要がなくなりました。Oracle TimesTenは次の3つの方法で導入できます。
単一ノードにデプロイするスタンドアロン・データベースで、極めて短いレスポンス時間が安定的に求められるアプリケーションに適しています。アクティブ/スタンバイ・ペアによるレプリケーションで高可用性を維持 別のノードでは、大量の読取り操作を行うワークロードをスケーリングするための複数の読取り専用サブスクライバのサポートも行います。アプリケーションからOracle TimesTenデータベースにアクセスする場合は、JDBC、ODBC、ODP.NET、Oracle Call Interface(OCI)、Pro*C/C++プログラミング・インターフェイス経由で標準のSQLとPL/SQLを使用します。
Oracle Database Enterprise Editionのオプションです。Oracleデータベースのうちパフォーマンスが重要となる箇所を部分的にアプリケーション層にキャッシュして応答時間を向上する場合に最適です。アプリケーションによる読取り/書込み操作は、SQLおよびPL/SQLを使用してキャッシュ表に対し行われ、永続化、トランザクション一貫性の維持、Oracleデータベースとのデータ同期は自動的に行われます。TimesTen Cacheは、TimesTen Classicと同じテクノロジーをベースにしてキャッシュ機能を追加したものです。
複数ノードの環境に分散するデータベースです。スループット要件が厳しいアプリケーションと容量需要が時期的なアプリケーションでこのモードを使用すると、ノードをまたぐ同時並列処理、透過的なデータ分散(1つのデータベース・イメージを使用)、およびTimesTenのエラスティック・スケールアウト機能を活用できます。高可用性とフォルト・トレランスは、TimesTenのK-safety機能を使用すると自動的に有効になります。