オラクル販売戦略および事業開発、Industrial Manufacturing、Jake Krakauer
工業生産業者の業務とパフォーマンスの管理は、ますます複雑化しています。各企業は、サプライ・チェーンの混乱、エネルギーと材料のコストの上昇、従業員の採用に関する問題、市場投入までの時間を一定に保たなければならないというプレッシャーに直面しています。賢明なメーカーは、複雑さを軽減し、エンタープライズ全体のスピード、可視性、生産性を向上させるテクノロジー・ソリューションに投資しています。
オラクルの工業生産業者向けソリューションは、財務、製造、サプライ・チェーン、ロジスティクス、人事、カスタマー・エクスペリエンスの各分野でクラス最高の機能を提供します。これらのソリューションは、企業がイノベーションを迅速化するとともに、単一の部門横断的なクラウドベースのアプリケーション・プラットフォームを通じて複雑さとTCOを低減できるよう支援します。
次に、オラクルが工業生産業者のイノベーションをどのように支援しているかを示す事例をいくつか紹介します。
120年前に設立されたMutual Materialsは、シアトルに拠点を置くレンガ製造業者です。5世代目に入った現在、同社は500人の従業員を擁する1億ドル規模の企業へと成長し、13か所の製造施設で石材、敷石、人工構造物を生産しています。同社は、太平洋岸北西部とブリティッシュ・コロンビア州の市場に製品を提供しています。
Mutual Materialsは、特に現場で作業を行う顧客に製品の在庫と供給状況を伝えるために、より効率的なプロセスを作成する必要がありました。このプロセス変革の一環として、顧客からの注文の受理と配送を行うセルフサービス環境を構築したいと考えていました。
Mutual Materialsは、Oracle Transportation Managementを実装することによって、フリート稼働率の向上、フリート費用の削減、顧客や流通パートナーとの関係の強化、運用効率の向上、スタッフの生産性の向上を実現しました。
Mutual Materialsは、Oracle Commerceを導入したことで、高度なオンライン購入、店舗でのピックアップなどのeコマース機能によって、初めてパーソナライズされたオムニチャネルのショッピング体験を提供できるようになりました。また、特定の作業、事前交渉済みの価格設定、一般的な価格設定に基づいて複雑な価格設定シナリオを実装し、すべてをシームレスに連動させてキュレートされたセルフサービス体験を実現しました。
「オラクルの最新のテクノロジー・プラットフォームを使用することによって、120年目を迎える家族経営の企業が、核となる顧客ベースを革新することができました。」
2006年にMittal Steel of IndiaがArcelorと合併して設立されたArcelorMittalは、前回のFortune Global 500で197位にランクインした、世界最大規模の鉄鋼メーカーです。ArcelorMittalは、自動車、建設、家電、包装業界向けの鉄鋼を生産する企業で、世界160か国で事業を展開し、17か国に第一次製鉄施設を有しています。
これまでArcelorMittalは、フランスでの採用プロセスのアウトソーシングを含め、インソーシング、コソーシング、アウトソーシングを組み合わせた人材採用モデルを用いて、分散化された採用チームによる人材管理を行ってきました同社は、採用プロセスの標準化と自動化を実現しながら、多角的な人材ニーズに対応できる高度で包括的な求人管理システムを求めていました。
採用、オンボーディング、コンピテンス管理、学習、後継者育成計画、業績管理、戦略的な人事計画のためのエンタープライズ・ソリューションを必要としていたArcelorMittalは、人事アプリケーション・スイートであるOracle Cloud HCMに注目しました。WorkdayとSuccessFactorsからのオファーを検討した結果、ArcelorMittalはOracle Cloud HCMを最適なソリューションとして選択しました。
Oracle Cloud HCMの一部であるOracle Recruitingによって、同社のさまざまな採用チームの生産性が向上するとともに、候補者エクスペリエンスが向上し、人材獲得における競争力が高まりました。
さらにArcelorMittalはOracle Recruitingを使用して、工場作業員や物流コーディネーターから営業幹部や採掘スペシャリストまで、さまざまな職務の採用プロセスを標準化しました。統合プラットフォームによって実現した共通の人材採用プロセスによって、採用チーム間のコラボレーションが向上し、プロセスが効率化されました。例を挙げると、採用担当者に対する利害関係者からの問い合わせが80%減少したほか、同社の紹介プログラムからの応募者の約90%が採用に至っています。
「オラクルは、パートナーシップの成功に向けて断固とした取り組みの姿勢を示した唯一のベンダーでした。さらに、Oracle Cloud HCMに組み込まれている基本機能は、競合他社の機能よりもはるかに強力でした。オラクルは、物事がどのように機能するかを明確に理解しています。」
Kubota Canadaは、農業、建設、商業、住宅業界向けのトラクタ、芝刈り機、掘削機などの重機を販売する企業です。同社は、130社以上の独立系ディーラーと連携して、販売、融資、製品サポートなど、カスタマー・ジャーニー全体を編成しています。
Kubotaの顧客は、地元のディーラー、KubotaのWebサイト、その他いくつかのデジタル・チャネル、さらに対面型のイベントを通じて、同社との取引を行っています。このようなエンゲージメント・チャネルの多さが、顧客とのタッチポイントの追跡を困難にしていました。さらに、これらのタッチポイントでは大量のデータが生成されているにもかかわらず、Kubotaがそれを活用する能力には限界がありました。データを収集、結合し、レポートを作成する一貫性のあるツールも使用されておらず、サードパーティのAPIからExcelドキュメントまで、さまざまなシステムにデータが分散していました。
最適なマーケティング・オートメーション・サービスを見つけ出すため、Kubotaはさまざまな社内チームと協力して既存のシステムを監査し、今後のニーズを正確に絞り込みました。目的とするマーケティング・オートメーション・サービスを成功に導くために、同社は合計で100を超える要件を定義しました。Kubotaは、Salesforce、SAP、IBM、オラクルなど、複数のベンダーを評価した結果、Oracle Advertising and Customer Experienceの一部であるOracle Eloquaを選択しました。これは、同社のすべての基準を満たす唯一のソリューションでした。
Kubotaは、Oracle Eloqua Marketing Automationを活用して自社のマーケティング戦略を革新しました。同社のビジネス・チャネル全体で顧客ごとのカスタマー・ジャーニーを特定し、これらのタッチポイントのデータを中央のK360マスター・データベースに統合しました。同社はこのデータを事前に利用して顧客とのコミュニケーションを自動化し、パーソナライズすることに成功しました。
結果として、Kubotaは企業、自社のディーラー、顧客との関係について、より優れた洞察を得ることができました。さらに、各マーケティング・チャネルの貢献度を追跡できるようになりました。
「Oracle Eloquaによって、顧客データを構築し、マーケティングの対象を把握し、そのデータを可能な限り活用して、当社とその顧客に価値を提供できるようになりました。当社の未来を切り拓く力を与えてくれたのです。」
ウィスコンシン州ニューベルリンに拠点を置くECM Industriesは、電気製品のグローバル・メーカー、サプライヤーです。プライベート・エクイティ所有の企業である同社は、有機的成長イニシアチブを強化し、カスタムの電気製品やソリューションの範囲を拡大するための戦略として、合併と買収に力を入れています。長期にわたる取組みの結果、同社は複数の分野、ブランド、製品ライン、販売チャネルで大きな成長を実現しています。一方で同社には、分散した営業単位で使用されている異種の一般会計とERPシステムを財務的に連結する、一貫した手段が欠如していました。
ECMはOracle Hyperion Financial Managementのオンプレミス・バージョンを運用しており、連結とキャッシュ・フロー計算書の作成については手動での処理に大きく依存していました。データはつながりのない複数のエンタープライズ・リソース・プランニング・システムに保存されていました。
ECMは、連結ソフトウェアとともに財務レポート・ツールを提供する複数の企業からの提案をレビューしました。厳密な評価の結果、ECMは、つながりのないスタンドアロンのソフトウェア製品を提供するベンダーが多い中、Oracle Cloud EPMには要件を満たす複数のモジュールが含まれると判断しました。
Oracle Cloud EPMを導入したECMは、買収によって統合された、ERPシステムや一般会計構造が異なる複数の部門のレポート作成、可視性、管理を統合しました。ECMは、財務上の観点から迅速に買収を行い、自社の勘定体系と一般会計構造を共通の財務レポートとコーポレート・ガバナンスに統合することを可能にしました。
「Oracle Cloud EPMによって決算プロセスの迅速化と強化を行った結果、10日かかっていた作業が5日に短縮されました。残った5日は結果の分析に使用できます。」
Johnson Controlsは、人々が生活し、働き、学び、遊ぶ環境に変化をもたらす企業です。135年以上のイノベーションの歴史を持つJohnson Controlsは、人と地球のために建物の性能を再考することを使命としています。同社の成功は、差別化されたサービス・エクスペリエンスにかかっていますが、年間500万件以上のサービス・リクエストを処理することを考えると、これは大変な挑戦です。
Johnson Controlsは、顧客の声を分析した結果、より良いサービス・エクスペリエンスを構築するにあたり、主に2つの課題に狙いを定めました。1つ目は、サービス担当者によるデータや知識へのアクセスを向上させること、2つ目は業務を簡素化し、ベスト・プラクティスでより良いサービスを提供することです。
これらの目標を達成するために、サービスを提供する最適なプラットフォームを必要としていたJohnson Controlsは、Oracle Service とOracle Field Serviceが含まれるOracle Enterprise Service Managementを選択しました。同社は、総所有コスト(TCO)の低さ、効率と効果の向上、リスクの低減を目的として、これらのアプリケーションを選択しました。
導入後、同社の営業チームとサービスチームは、サイロ化したアプリケーションを、リアルタイムにデータを正確に把握できるコネクテッド・プラットフォームに置き換えました。その結果、同社は、社内の知識を集約し、インテリジェントな割り当てと最適化の機能を活用し、組織全体のプラクティスを進化させ、効率化することができました。
Johnson Controlsがサービスを提供する機器は、より複雑化していますが、フィールド・サービス・チームが製品情報にアクセスできるようになったことで、サービスでより良い成果をあげられるようになりました。たとえば、フィールド・サービス技術者がHVACシステムで作業する場合、Oracle Field Serviceは、すべての部品の在庫を確認し、作業に最適な技術者を検証し、最短ルートを詳述し、技術者が効率的に作業を完了できるようにリアルタイム・データを提供します。待ち時間や追加の出張をなくすことで、Johnson Controlsは、顧客とフィールド・サービス技術者の双方にとって、より良いエクスペリエンスを生み出せるのです。
「Oracle ServiceとAIの活用は、豊かなジャーニーを可能とし、サービス技術者の役割を、変革の担い手へと格上げします。」
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