動的ルーティング・ゲートウェイ

Oracle Cloud Infrastructure(OCI)動的ルーティング・ゲートウェイ(DRG)は、仮想クラウド・ネットワーク(VCN)、OCI FastConnect専用回線、OCIサイト間VPN、およびSD-WANデバイスを接続する、OCI内の仮想ネットワーキング・ルーターです。OCI DRGは、BGPのサポートを含む静的および動的ルーティング機能を提供します。

OCI動的ルーティング・ゲートウェイのユースケース

OCI動的ルーティング・ゲートウェイのユースケースの図と説明

この図は、OCI動的ルーティング・ゲートウェイの一般的な4つのユースケースを示しています。

  • FastConnectのアタッチ
  • サイト間仮想プライベート・ネットワークのアタッチ
  • 中継ハブの作成
  • ソフトウェア定義のワイド・エリア・ネットワーク・デバイスのアタッチ

FastConnectのアタッチ
1つ目のユースケースは、OCIリージョンを示しています。これには、動的ルーティング・ゲートウェイがアタッチされた仮想クラウド・ネットワークが含まれています。動的ルーティング・ゲートウェイは、FastConnect接続に双方向に接続されています。

FastConnect接続は、オンプレミスの場所に双方向に接続されています。

このシナリオでは、動的ルーティング・ゲートウェイはFastConnect接続と仮想クラウド・ネットワークとの間の接続ポイントになっています。

サイト間仮想プライベート・ネットワークのアタッチ
2つ目のユースケースは、OCIリージョンを示しています。これには、動的ルーティング・ゲートウェイがアタッチされた仮想クラウド・ネットワークが含まれています。動的ルーティング・ゲートウェイは、サイト間仮想プライベート・ネットワークに双方向に接続されています。

サイト間仮想プライベート・ネットワークは、オンプレミスの場所に双方向に接続されています。

ここでは、動的ルーティング・ゲートウェイはサイト間仮想プライベート・ネットワークと仮想クラウド・ネットワークとの間の接続ポイントになっています。サイト間仮想プライベート・ネットワークはFastConnect接続を介して実行することもできます。その場合は、すでにプライベートとなっている接続を介して、さらなる暗号化が提供されます。

中継ハブの作成
3つ目のユースケースは、2つのOCIリージョンを示しています。各リージョンには、動的ルーティング・ゲートウェイがアタッチされた仮想クラウド・ネットワークがあります。動的ルーティング・ゲートウェイどうしは互いに双方向に接続されています。

ネットワーク・トラフィックは、一方のリージョンの仮想クラウド・ネットワークから他方のリージョンの仮想クラウド・ネットワークに流れることができます。これにより、動的ルーティング・ゲートウェイを従来のルーターと同様の方法で使用できます。トラフィックを一方のリージョンから他方のリージョンに転送できます。

ソフトウェア定義のワイド・エリア・ネットワーク・デバイスのアタッチ
4つのユースケースは、OCIリージョンを示しています。これには、動的ルーティング・ゲートウェイがアタッチされた仮想クラウド・ネットワークが含まれています。仮想クラウド・ネットワーク内でソフトウェア定義のワイド・エリア・ネットワーク・アプライアンスとして機能する仮想マシンが、動的ルーティング・ゲートウェイにアタッチされています。

動的ルーティング・ゲートウェイは、サイト間仮想プライベート・ネットワークとFastConnect接続の両方にアタッチされています。サイト間仮想プライベート・ネットワークとFastConnectのどちらも、オンプレミスの場所にある顧客構内機器に接続されています。

ソフトウェア定義のワイド・エリア・ネットワーク・コントローラーが、オンプレミスの場所にあります。

仮想クラウド・ネットワークにあるアプライアンスと、オンプレミスの場所にあるコントローラーは、互いに通信します。コントローラーはアプライアンスにコマンドを発行できます。これらのコマンドは動的ルーティング・ゲートウェイに渡されます。コマンドでは、OCIとオンプレミスの場所との間の接続を設定できます。

これにより、OCIを自社のソフトウェア定義のワイド・エリア・ネットワークに参加させることができます。

OCI動的ルーティング・ゲートウェイのメリット


1. 必要なネットワークの構築

複数のVCNへの接続、オンプレミスの場所への接続、サードパーティ・ネットワークへの接続など、ニーズに応じてカスタムのネットワーク・トポロジを定義します。

2. ネットワーク上のトラフィックのルーティング(中継も含む)

DRGを他のDRGに接続するなど、複数のアタッチメント間でトラフィックをルーティングするOCIネットワーク上のルートを作成します。これにより、中継を介したトラフィックのルーティングが行えます(こうした機能は通常、他のクラウド・プロバイダーでは課金の対象となります)。

3. 追加料金なしでDRGサービスを利用可能

OCI動的ルーティング・ゲートウェイは追加料金なしで利用できます。1時間当たりの接続料金やバイト単位でのデータ処理料金はかかりません(他のクラウド・プロバイダーによる同様のサービスは通常は課金の対象となります)。

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動的ルーティング・ゲートウェイを使用したハブアンドスポーク型ネットワーク・トポロジの設定

ハブアンドスポーク・アーキテクチャを使用して、動的ルーティング・ゲートウェイによるクリエイティブで高機能なネットワーキング・ソリューションをクラウドに構築します。

マルチクラウドのインバウンドおよびアウトバウンド・プライベート・ネットワーク接続の導入

このアーキテクチャにより、公共インターネットを介してトラフィックを転送することなく、マルチクラウド・プライベート・ネットワークとオラクルのクラウド・サービスおよびアプリケーションとの間で必要な接続が提供されます。

リージョン間のプライベート接続をテナント間に設定

このアーキテクチャでは、2つのテナンシ間および2つのリージョンにわたるプライベート・ネットワーク接続が提供されます。

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