日本オラクル特集記事

オラクルのクラウド事業が急激に拡大するなか、ラリー・エリソンが「自動運用」データベースを公表

オラクル・コーポレーション
ロブ・プレストン

オラクルは9月14日、アナリストへの第1四半期決算説明会を行い、主要な競合企業よりも早いペースで成長するクラウド事業がけん引し、売上と利益が四半期予測の上限に匹敵またはそれを上回ったと発表した。しかし、今回の説明会で最も注目すべき点は、市場をリードする同社のデータベースの次世代バージョンの登場がほのめかされたことだろう。

オラクルの経営執行役会長兼CTOであるラリー・エリソンはこの説明会で、2週間以内に初の「完全自律型」クラウドデータベースサービスを発表することを明らかにした。機械学習を組み込んだこの新バージョンにより、「人によるデータベースの管理やチューニングが不要」になるとエリソンは述べている。

エリソンによると、オラクルでは新しいクラウドデータベースで99.995%のシステム可用性を実現する予定であり、これは計画的・無計画停止時間が年間30分未満になる計算だ。このレベルの可用性を実現するには、システム稼働中にデータベースが自らチューニング、パッチ適用、アップグレードを自動で実行できる必要がある。

「車の自動運転や当社の新しい自動運用データベースのような自律システムが注目される最大の理由はおそらく、オートメーションがもたらす経済性だろう。車の自動運転によって運転の労働コストや、人の運転ミスから生じる高額の費用がなくなる。自動運用データベースの場合も、データベースのチューニング、管理、アップグレードの労働コストがなくなり、人為的ミスに起因する高コストのダウンタイムをすべて回避できる」とエリソンは語っている。

エリソンによると、顧客はAmazon Web ServicesのRedshiftデータベースからオラクルの自律型データベースに移行することで、コストを少なくとも半減できる。「さらにオラクルは、こうしたコスト削減を保証するSLAを提供する予定だ」

こうした新しい自動機能とAmazonのデータベースの機能とを比較すると、「AWSは何一つ実行できない」とエリソンは語る。

クラウド事業の急拡大

このデータベースに関する新情報は、2018会計年度(FY2018)第1四半期の決算報告の最中に明かされた。同四半期の総売上高は前年同期比7%増の92億ドルで、純利益は21%増の22億ドルに達した。

オラクルのクラウド事業では、SaaS(Software as a Service)の売上が62%増の11億ドルに達し、PaaS(Platform as a Service)とIaaS(Infrastructure as a Service)の合計売上は28%増の4億ドルであった。

オラクルCEOのマーク・ハードによると、オラクルのSaaS事業はSalesforce.comの2倍以上の速度で成長しており、Fusion ERPの顧客は約5,000社、NetSuite ERPの顧客は約1万2,000社に上る。

高収益をもたらす事業拡大

大幅な成長を続けているオラクルのSaaS事業は粗利益も上昇しており、第1四半期は前年同期の57%から65%に増加した。CEOのサフラ・キャッツは「2018年度中にはさらなる成長が見込まれ、(非GAAPベースで)SaaSの総利益率80%という目標に向け、引き続き取り組んでいく。この目標はおそらく、早ければ2019年度のうちに達成できるだろう」と述べている。

一方で、PaaS(クラウドデータベース、アプリケーション開発、ミドルウェア、アナリティクスなど)とIaaS(クラウドストレージ、コンピューティング、ネットワーキングなど)事業を合計した粗利益は43%と、前年同期の58%から減少した。キャッツは次のように説明する。「この減少は、当社が需要に対応するべく地域拠点の拡大を進めているものの、まだ新たな収益の大半が計上されていないためである。大局的に見て、PaaSとIaaSの総利益率は大幅な改善が見込まれる」

本記事はForbes.com OracleVoiceの以下の記事を抄訳しています:
https://www.forbes.com/sites/oracle/2017/09/19/larry-ellison-reveals-self-driving-database-as-oracles-cloud-business-soars/