Press Release

Oracle Code AssistがAIによるアプリケーションのより迅速な構築を支援

Oracle Code Assistが開発速度の向上、コードの一貫性の強化を支援

Java、SQL、およびOracle Cloud Infrastructureベースのアプリケーション向けに最適化

テキサス州オースティン—2024年5月15日
Oracle Code Assist

(本資料は2024年5月7日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)

オラクルは本日、開発者の開発速度の向上とコードの一貫性の強化を支援するAIコード記述支援ツール「Oracle Code Assist」の計画を発表しました。「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上で動作する大規模言語モデル(LLM)を搭載した「Oracle Code Assist」は、Java、SQL、OCI上でのアプリケーション開発向けに最適化され、組織のベスト・プラクティスやコードベースに合わせて調整可能なコンテキストに応じた提案を開発者に提供できるようになります。また、「Oracle Code Assist」は、ほぼすべての最新プログラミング言語で記述されたコードの更新、アップグレード、リファクタリングにも使用できるよう設計されます。

AIを活用したソフトウェア開発は、ソフトウェアの概念化、作成、テスト、管理方法に革命をもたらしました。AI支援ツールは、開発者に、新しいアイデアや、コードの新規作成、アップグレード、リファクタリングに関するインテリジェントな提案を提供します。さらに、定型的なタスクの自動化を可能にするAIツールは、ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)の各段階に不可欠な要素となっています。「Oracle Code Assist」は、その代表であり、コード・スニペット、依存関係分析、エラー軽減のための選択肢、テストケース、アノテーション、要約、および文書化機能を提供します。これにより、SDLCの各ステップを支援できるようになります。「Oracle Code Assist」は、「JetBrains IntelliJ IDEA」または「Microsoft Visual Studio Code」の開発環境プラグインとして導入されます。また、アプリケーションの実行環境を問わず、開発者のアプリケーションの構築、最適化、アップグレードを支援するために、専門的な意見を取り入れたフィードバックを提供するよう特別にトレーニングされる計画です。

IDCのリサーチ・バイス・プレジデントであるArnal Dayaratna氏は次のように述べています。「開発者は『Oracle Code Assist』を使用して、Javaアプリケーション全体を新しいバージョンに迅速にアップグレードできるようになります。このコーディング・アシスタントを使用したJavaの迅速なアップグレードにより、企業はアプリケーションの弾力性とパフォーマンスの向上、最新のJDK機能の取り込み、セキュリティ・ポスチャの強化を図ることができます。『Oracle Code Assist』は、時間とコストがかかり、複雑でカスタマイズされがちなPL/SQLコードのリファクタリングとテストに関して、データベースのアップグレードを高速化することもできます。企業におけるJavaとデータベースのユビキタス性を考えると、『Oracle Code Assist』が世界中の大手企業で広く採用される可能性は高いと言えます。」

オラクルは、Javaプラットフォームのスチュワードで主な開発者の1社であり、リレーショナル・データベース業界ではパイオニア的存在です。「Oracle Code Assist」は、長年にわたるアプリケーション/ソフトウェア開発を通じて作成されたソフトウェアの幅広いリポジトリに基づいてトレーニングされています。「Oracle Code Assist」は、OCIのサービスAPI、コーディング・パターン、およびJava、SQL、OCI、NetSuiteのSuiteScriptなどのオラクル独自のソフトウェア開発のベストプラクティスでのファインチューニングにより、ソフトウェアやアプリケーションが導入される場所に関係なく、組織が必要とする理想的な機能を提供できるようになると期待されています。

Oracle Cloud Infrastructure製品管理担当バイスプレジデントのAanand Krishnanは次のように述べています。「あらゆる組織が、グローバル市場で差別化を図るためにアプリケーションをカスタマイズしています。しかし、アプリケーションの構築、導入、保守には時間と労力がかかります。『Oracle Code Assist』を活用することで、開発者の作業速度とコードの一貫性が高まり、アプリケーションの長期メンテナンスをセキュア、厳格、かつコンプライアンスに準拠した方法で行えるようになります。」

「Oracle Code Assist」は、開発者の作業速度の向上に役立つ次のような機能を提供します。

  • コードの生成: 学習したコンテキストとパターンに基づいてコードを提案し、クラスファイル、メソッド、またはコード行全体を生成します。開発者はコード・スニペットの受け入れ、修正、拒否を選択できます。これにより、定型的なコードを書く時間を短縮し、アプリケーションをより速く構築できます。
  • コードのアノテーション: アプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)のドキュメントや、コードの機能を説明するコメントを生成します。これにより、生涯にわたるメンテナンスが容易になります。
  • コードの説明: コードの概要をわかりやすく説明します。正確で理解しやすいコンテキストを提供することで、既存コードのレビューやリファクタリングに取り組む開発者が作業をスピードアップできるよう支援します。
  • コードの迅速なレビュー: コードのレビューを行い、パフォーマンス、品質、効率、スタイル・ガイドラインに基づいてコード変更を推奨した後、変更をリポジトリにマージするためのプル・リクエストを開始します。これにより、開発者はより質の高いコードを作成できるようになります。
  • テストカバレッジの生成: コードのコンテキストに基づいて単体テストと機能テストを作成します。さまざまな入力をカバーするテストを生成することで、テストの品質を向上させます。

また、「Oracle Code Assist」は、開発者がコードの一貫性と最適化を強化できるよう、次のような機能を提供する予定です。

  • 提案のカスタマイズ: 組織のコーディング・フレームワーク、内部ライブラリ、ベストプラクティス、業界固有の標準を組み込んだ、組織固有のコードを生成します。これにより、開発者は、コードのレビュー、更新、既存のコードベースへの統合を簡素化できます。
  • コード起源の確認: 生成されるコードにフィルタをかけ、非許諾ライセンスのソースでないことを確認します。これは開発者がコンプライアンス・リスクに対処するのに役立ちます。
  • 言語の自動アップグレード: 新しいライブラリを使用して、既存のコードを現在の言語バージョンに変換し、更新します。開発者は、使用する言語やフレームワークの最新機能を活用することで、アプリケーションのパフォーマンスと品質を向上させることができます。
  • コード分析: 組織のソフトウェア開発プラクティスに基づき、バグや非効率を特定し、専門的な意見を反映したコードを作成します。これにより、開発者は独自のコードベースと一貫性がある、より正確なコードを提供することができます。
  • OCI向けの最適化の提案: OCIサービスAPI、コーディングパターン、ベストプラクティスからの提案を取り入れ、アプリケーションがOCI上で最適に実行できるようにします。これにより、開発者は、アプリケーションがOCI上で実行され、OCIサービスを使用する際の実用性と効率性を高めることができます。

現在、オラクルの開発者は「Oracle Code Assist」を積極的に活用して、新しいオラクル製品やサービスを構築しています。将来的にはオラクルのお客様にも提供予定です。

参考リンク

【本件に関するお問い合わせ先】

日本オラクル株式会社

広報室 石山
03-6834-3238

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